診療所通信
        Clinic News Paper
No.63
2004/10/1

/                 川上診療所
 みんななぜ病院に来るのだろうか。通常「おなかが痛い」とか「ケガした」などの症状があって、患者さんは病院に行きますね。人は痛いときは痛いと言うし、つらいときはつらいと言う。患者さんは医者の前で嘘はつかない。もしも痛いのに我慢して言わなかったら、治してくれないだろうし、オーバーに言ったら、切られちゃうかもしれない。だから正直にありのままを言う。私はそういう嘘のない関係が好きだけど、しかしそこで医者がまともに話を聞かなかったら、怒りますよね、普通。また一方、「胸にしこりがあって心配」「なんか調子が悪くて不安」といって来院する方もいらっしゃる。その不安のタネを取り除いてほしいから病院に行く。検査をしてがんではない、と分かったとたんに痛みが消えることもあるのですが、不安が消せないと次々と高度な検査が待ちかまえていて、更に不安が増強する・・・。私の知り合いの精神科医は「病気の7割は精神科の領域ですね」とも言う。うむ、それもそうかも知れませんね。患者を診るのは医者、では医者と医学者はどこが違うのでしょうか。
病気を考えるのが医学者だとすると、さて皆さん行き先を間違えないように。

・ 緑茶は少し冷ましてから・・・・厚生労働省研究班の発表(JPHC)によると、女性では、緑茶を1日に5杯以上飲む人は、1日1杯未満の人に比べて、胃がんにかかるリスクが抑えられた言っています。研究班は、40〜69歳の男女約9万人を対象として、生活習慣に関する調査を行いました。追跡期間中に892人が胃がんにかかり、緑茶を飲む量によって胃がんのリスクを計算すると、男性では緑茶によって胃がんのリスクの低下は認められなかったものの、女性ではリスクが3割ほど抑えられたそうです。また胃の上部と下部とに分けて調べると、胃の下部では、緑茶を1日5杯以上飲む人は、胃がんのリスクが半分程度だったようです。胃の下部の方でリスクが下がった理由は、『熱い飲料は食道のがんを引き起こすことが多くの研究で明らかにされています。胃でも、緑茶を熱いまま飲むとむしろ好ましくない影響があるのかも知れません』と研究班は解説しています。
緑茶は体によいけれど、飲む時は少し冷ましてから飲んだ方が良いかも知れませんね。

・草野球にストはない・・・・ホームページ担当の池田です。私は、草野球チームに参加して、日曜日に試合をしています。このチームは、9チームが集まって作ったリーグに加入していて、4月〜11月の間に、8チームを相手に2試合ずつ16試合を行います。私は、野球の経験がないまま、頭数あわせに呼ばれただけですので、貢献することはあまりできないのですが、そんな私がいるにもかかわらず、この5年の間に4回優勝しています。優勝したときは、プロ野球の真似をしてビールかけをします。ビールの栓を抜いて、手で押さえながらおもいっきり瓶を振り、キャプテンの「優勝おめでとう」の掛け声とともに、一斉にかけ合います。中には、背後から近づき、背中に流し込んだりされることもあります。翌日には、ユニフォームがビール臭くなったりもしますが、こういう場にいられるのは楽しいことです。これからも野球を楽しみたいと思います。
スポーツは見るもやるも良いものです。この秋、皆さんも体に良いことして下さいね。




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