診療所通信
        Clinic News Paper
No.54
2004/1/1

/                 川上診療所
 新年おめでとうございます。この1年も恙なくよい年でありますようにお祈り申し上げます。お正月は皆さんいかが過ごされましたか。私は年末の過労もあって、もっぱら休養していました。休養と言うと聞こえがいいですが、要するにボーッとしていたということですねえ。絵門さんの本や養老先生の本など、読書の時間がとれたのは良かったです。わが家から歩いて5分ほどのところに図書館ができたので、これはとっても嬉しいことです。気がつけばいろいろなお店や食べ物やさんも増えて、でも空き地が少なくなって、一概に発展すればいいというものでもありませんが、健康な町に育っていってほしいものです。地域医療は、町の健康って何だろうと考えるところから始まります。いろんな人が知恵を出し合って、病気や健康について考えていくこと、医者だけの狭い世界の話ではすみませんね。この1年も地域医療について考えていきたいと、年頭に当たり思っています。
多くの皆様からお年賀状などをいただきありがとうございました。心からお礼申し上げます。

・入院日数はどれくらい?・・・・何かの病気になって入院すると、どのくらいの期間なんだろうか、保険に入っていても気になるところかも知れません。盲腸(急性虫垂炎で手術)になると、だいたい1週間から10日間くらいの入院ですね。一般に外科系では「抜糸」するのに1週間ほどかかりますので、早くてもこのくらいの期間が必要でしょう。では、がんの場合はどうでしょうか。厚生労働省のデータベース統計を見てみますと、たとえば胃がんは、15〜30日の入院期間が一番多いようです。大腸がんや肝臓がんも、同じく1ヶ月程度のようでした。肺がんや白血病などではやや長くて1〜2ヶ月の入院が必要なようです。子宮がんでは、0〜7日と1〜2ヶ月の入院が同程度でした。乳がんでは0〜7日が最も多かったです。これは日帰り手術や短期入院が出来るようになったからだと思います。昔、結核などでは何年も入院したことを思えば、短くはなっているのですが・・・。
退院後の自宅療養は入院期間とほぼ同じ、つまり1ヶ月くらいでしょうか。

・お正月の味・・・・私の実家は北海道江別市という札幌市のベッドタウンなのですが、年末にししゃもや鮭やほっけを送ってもらったので、我が家の冷凍庫は、魚屋さん顔負けの品揃えにて新年を迎えることになりました。お雑煮はというと、これも地方色がかなりあると話に聞きますが、実家では、お餅は切り餅を焼きます。だし汁+醤油をベースにして、豚肉をいれて、あとはおせちの煮物から椎茸、筍、高野豆腐、なるとを取り出して薄切りにしていれて、三つ葉を散らします(つまり、この味のお雑煮を食べるには、暮れに煮物を作らないといけないのです!!)。母方の祖先が四国出身らしいので、その影響がどこまであるのかわかりませんが、あまり同じ傾向のお雑煮の話は聞きません。千葉のお雑煮のことは、よくよく聞くのですが、はばのりに挑戦しないまま15年経ちます。カレーもいいけど、おせちとお雑煮で、今年も健康に気をつけてがんばりますので、よろしくお願いします。
まだまだ、千葉人には、なり切れそうにありません・・・。阿部恭子(看護師)




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