診療所通信
        Clinic News Paper
No.39
2002/9/30

/                 川上診療所
 先頃の千葉県の発表によると、乳がんはますます増えているようです。「友人が乳がんの手術を受けたので」「まわりに乳がんになった人が何人もいて心配」。こういうことばを、検診に来られた方から頻繁に聞くようになりました。千葉県がん登録報告(第12報)を見ると、女性のがん100人に対する内訳は、乳がん21人、胃がん14人、子宮がん10人、結腸がん9人、肺がん7人、・・・となっています。詳しくは統計データを見ていただくとして、乳がんが断然多い。ちなみに甲状腺がんは、肝臓がん、直腸がんと同数の5人でした。肥満や糖尿病、高脂血症が増えるように、乳がんも増えていくのは、日本社会の宿命なのでしょうか。専門家が研究し、あれこれ施策を議論する間にも、患者さんは増加していきます。もっともっと前から、つまり学童期からの健康教育に目を向けてほしいものです。歯磨きの習慣をおぼえるように、乳房の自己チェックを思春期からマスターすることをお勧めします。まず自分の身体を知ることが、病気予防の第一歩ですからね。
千葉乳腺疾患研究会で乳がんのアンケートを発表した女子高校生たちの、その後が楽しみです。

・入院こぼれ話、S.F.さんからの投稿です・・・・「麻酔で眠る前に先生と会えるかしら」「ちょっと無理かも知れないから、何か先生に用があるなら伝えます。」手術の朝、病院のベッドでの看護婦さんとの会話です。「摂ったものを見たいんだけど」「・・・」。がん細胞がどのようなものか知りたい。できることなら、手術も見届けたいくらい。というわけでこの会話になりました。温存手術だから言えることかも知れません。にっくきガンを見届けるなんていう高尚な?考えではなく、自分のことをちゃんと知りたいだけです。たたかう相手としても知っておいた方が・・・。変な患者でしょうか。(盲腸の時は、ちゃんと見ました)
小さな手術でも患者さんは不安に感じるでしょうね。私は麻酔の時から必ずそばについていますよ。

・犬はどうなったか?その後・・・・ 先月ペットのことを書きましたところ、予想外に多くの反響があって驚きました。そこで私の身近な人たちにも聞いてみると、結構みんなわんこ飼ってるんですねえ。副院長の宮内先生は、実家で柴犬を飼い始めたとか。ご両親はてんやわんやだそうです。伴先生も、柴犬がほしいと言っていました。橋本先生は、バーニーズという大型犬を飼うため、庭の改造を計画中ですって! 受付の日比野さんは、ラブラドール(子犬なのにすでに20kgもある)と暮らしているそうです。私のサイクリング仲間の神野先生(幕張本郷クリニック)と斎藤先生(新宿外科)は、ゴールデンレトリーバーだそうです。んー、みんなすごいなあ。犬に限らずペットは、精神的にもいいようで、今の社会には大切なものなんですね。で、私ですか? その後どうなったかと言いますと、実はまだ決められなくて・・・。手術の日程はすぐ決められるのに。
私は相変わらず朝の散歩で、個性豊かなわんこを眺めては物思いに耽っている次第です。




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