診療所通信
        Clinic News Paper
No.20
2001/2/27

/                 川上診療所
 待合室のBGM、患者さんが少ないときは明るい感じのものを、大勢いらっしゃるときはじゃまにならないように、手術の時はややボリュームを大きくと、いろいろ考えながら数種類の音楽を選んでかけています。いかがでしょうか。音楽の好みは本当に人それぞれで、私は学生のころ、モーツアルトとビートルズが好きでした。あとクイーン(どうでもいいですね、私のことは)。心地よい音楽を聴いたり、大きな声で歌ったりすることは、身体によいと言われます。本当にその通りで、落ち込んでいるときの免疫活性は低く、逆に楽しく笑っているときは免疫力が高まるそうです。人生を生きていく力には、学力や体力とかだけでなく、陽気になれる力(と環境)というようなものが大切なんじゃないかなあ。
こういう力、実は遺伝子の最先端研究のテーマなんですよ。院長

・食事でがんは防げるか・・・ 魚をよく食べる人は肺がんにかかりにくい(平成12年の日本癌学会での発表です)。塩分の取りすぎは脳卒中や高血圧と同様に胃がんのもとです。少し詳しく言いますと、塩分の総摂取量ではなく、1食あたりの濃すぎる塩分が胃粘膜を破壊するためよくないようです。アメリカに移住した日本人では、胃がんが減り大腸がんが増えるという統計があります(塩分摂取量は日本が平均12g、アメリカは8g)。多量のアルコール(日本酒換算2合以上)は危険因子ですが、少量ではむしろがん全体のリスクを下げるようです。家族や夫婦、ほぼ同じような物を食べ、同じ生活環境で20年も暮らしていると、発生するがんの確率も似てくることが分かってきました。「同じ釜の飯を食う」わけですからね。もっと書きましょうか。βカロチンの大量摂取はかえってがんのリスクを高め危険。最近話題の緑茶抽出物はがん予防効果がある(ただし動物実験)。云々。さて、ところで日本食、洋食、中華、何でも食べる日本人は、世界的に見て実は理想的な食生活なのだそうです。どうぞあまり杞憂なきように。
食べ物とがんのこと言い過ぎると、だから医者は嫌いだって言われそう・・・。

・新スタッフを紹介します・・・ はじめまして。受付の伊豆美保です。医療の仕事は初めてで、毎日が緊張の連続です。私は初めてのことが好きで、ドキドキ、ワクワクして、何だか楽しくなります。食べることも好きです。特に冬はおいしい物が多いので、体重は増えるばかりです(特技:いわゆるゲテモノもいける)。旅行も好きです。歴史のあるところ、自然を感じるところ、世界中行ってみたいところがいっぱいあります(実はここに来る前は国際青少年研修協会というところにいて、子供たちといっしょにネパールやインドネシア、オーストラリア、アメリカに行っていました)。こんな私ですが、川上先生やスタッフの先輩たちの品位ある姿(?)を見習い、頑張りたいと思います。よろしくお願いします。
初めてあった時イナゴの食べ方を、私に詳しく教えてくれました。ありがとう。院長(談)



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