診療所通信
        Clinic News Paper
No.19
2001/1/30

/                 川上診療所
 寒い季節になりました。確か昨年の今頃は、赤ひげ先生と火鉢の話を書きましたが、さて今月は何にしましょうか。・・・アンリ・マチス、ご存じでしょうか。南仏の光、装飾的な赤い室内と窓、この上なく美しい絵ですね。「私が夢見るのは、心配事や不安を与えることのない、身体の疲れを癒してくれる心地よい肘掛け椅子のような芸術です」とマチスは言っています。84年間の生涯に、美術学校の教授やアカデミーの権威とは無縁のところで、自分の作品を静かに創り続けた画家マチス。激しいゴッホや求道のピカソと違って、どこか癒される思いがするのは、いまの私たちが疲れているからでしょうか。診療所の待合室にはマチスのカタログのほか、いくつか画集があります。どうぞ手にとってご覧になって見て下さい。ひょっとすると、診察や薬よりも効くかも知れませんよ。
このところMDを聴きながらのアスレチックに熱中しています。院長

・医学講演会について余談・・・ いわゆる講演会というものを年に何回かやるのですが、1時間くらい医療に関するお話をするのです。医者が対象の時(よく聴いてくれる人と居眠りしている先生と差が激しい)や患者さん(実にまじめです)、学生さん(分かっているのかどうかよく分からない)等とは別に、一般の人に話をするときが、実は難しいのです。ネクタイの柄が変だとか、思ったより若いとか、どうでもいい話をよく覚えていて下さったり、そういえば、日馬先生(島倉千代子さんの主治医)は、テレビに出てからヴェルサ−チのスーツを着るようになったと笑ってました。病気の話は基本的におもしろいわけがないのでこうなるのでしょう。私の話ですか?まあ、機会があったら聴きに来て下さい。
今年も診療所内で講演会を企画します。また話に来いと言われればどこにでも行きますよ。院長

・インフルエンザの季節・・・ 気温が低く、空気が乾燥する季節になるとインフルエンザが流行してきます。39℃以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛などの症状がみられます。高齢者や幼児では、重篤な合併症が起こることもあります。潜伏期は1日〜5日でこれからの期間(2月)がピークになります。日々のうがいや手洗い、外出時のマスク、バランスのよい食事や充分な睡眠をきちんととりましょう。室内では加湿器などで適度な湿度を保つことが大切です。運悪くかかってしまったときには、安静、休養、睡眠、水分補給に努めましょう。毎年のインフルエンザの型に合わせたワクチンを接種することで予防ができ、もしかかってしまっても軽症で済みます。日頃の注意が身を守ることになるので、皆さん気を付けましょう。
ところで私たちスタッフは全員ワクチンを接種しております。山部幹子(看護婦)

新年のお便りありがとうございました。頂いたお年賀状からの一句、ご紹介いたします。
  ー引き潮の残せし貝に春光るーみんなみんなお日さまの子頑張ろうよおー S.K.さん


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