診療所通信
        Clinic News Paper
No.18
2001/1/5

/                 川上診療所
 新年おめでとうございます。皆さんはどのように新しい年を迎えられましたでしょうか。今年は私「年男」で、さて年頭所感ということになるのですが、どうもうまい言葉がうかびません。「お体を大切に」とか「ご健勝におすごし下さい」とか、月並みになってしまいます。せめて言葉がうまくなくても腕の悪くない医者になりたいなと思っています。最近は、新聞紙上でも医療に関するトラブルが多く取り上げられており、本当に、わが行いや心構えをいつも潔くしておこうと改めて思います。この診療所は、私一人で作るものではありません。ここに来られる皆さん一人一人によって作られて行くものだと思います。
どうぞ今年もよろしくお願い申し上げます。そしてやっぱり「お大事におすごし下さい」
初夢?自転車で日本一周する夢をみました。院長

・今年の乳がん検診・・・ 乳がん検診を希望される方が年々多くなってきています。千葉市では30才以上の女性を対象として乳がん検診を実施していますが、現在「触診」だけでよいかどうか、議論されています。手で触れて見つかるような大きなしこりになる前に発見するには、やはり触診だけではむりでしょう。そこで昨年3月、厚生省は全国都道府県に「乳がん検診はマンモグラフィで行うこと」を通達しました。全国では準備ができる市町村から順次、マンモグラフィ検診が始まっています。千葉市は来年に持ち越されそうです。またこれからの乳がん検診として、若年者(40代以下の人)に対する超音波検診(エコー)が試験的に開始される予定です。小さながんは、乳房を大きく取る必要もなく、入院なしで日帰りの手術が可能ですから、今後ますます検診は大切になってくるでしょう。
「マンモグラフィ」と「エコー」それに「自己検診」。これが大切です。

・トムヤムクンでがん予防・・・ 皆さん、タイ料理はお好きですか?タイ料理の代表とも言える『トムヤムクン 』に高いがん予防効果のあることが分かったそうです。トムヤムクンに使われる、ナンキョウ(タイショウガ)、カフィライム(コブミカン)の葉に、ベータカロチンの数十倍から百倍の抗酸化作用があるのだそうです。抗酸化作用というのは、細胞の遺伝子を傷つける活性酸素を抑制する作用のことです。遺伝子を傷つけること、つまりがんが増殖することを抑える働きがあるわけです。タイでは、消化器系のがん発生率が、日本やアジア・欧米諸国に比べて半分以下なのだそうです。そこでトムヤムクンをはじめタイ料理に使われる香辛料やハーブを調べたところ、このようなことが分かったということです。なるほど。でもまあ、いくらがん予防効果が高いといっても、辛いトムヤムクンばかり食べていては、胃が痛くなるような気もしますが。何事も「過ぎたるは及ばざるがごとし」です。この冬、健康のため食べ過ぎには注意しましょう。
朝食を抜くと肝臓によくありません。朝はしっかり食べましょう、受験生諸君。



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