診療所通信
        Clinic News Paper
No.12
2000/7/1

/                 川上診療所
 軽井沢病院に手術に行ってきました。初夏の頃、涼やかな風、萌える新緑、最高だなあと思うでしょう。スタッフに後を頼み、新幹線に飛び乗って、手術室に直行。患者さんが落ち着くのを見定めて、結局帰りは終電です。軽井沢の副院長は、バングラデシュに一緒に行ったNGOの仲間(同級生)で、だから僕の都合などあまり考えていません。「ちゃんとした乳腺外来を作りたいから、毎月来てくれ」とか平気で言うのです。冗談じゃない、いやだと思うのですが、よくよく考えてみると、「医療に国境、県境はないなあ」と思い至り、また一つ仕事を引き受けることになりました。我が診療所、この7月でめでたく1周年。前途多難でしたが、ますます前途多々難になりそうな気配です。
でもがんばります。院長

・患者さんからのおたより・・・
『二階のホールで本を選んでいたとき、先生がいらして診療所通信に何か書いてみませんか、と言われました。一月にここを訪ねてから、ずいぶんとお世話になりました。思いもよらない乳がんの宣告、入院、手術、放射線治療。めまぐるしい日常がやっと一段落し、平常の日々を送れるようになったところでした。ここに来ると、とても気持ちが安らぐので、いつも二階に長居をしてしまいます。心地よい音楽と観葉植物、いつ伺っても花が飾られている部屋で本を読んでいると、自分が病気になったことなど忘れてしまいます。本を読んで分からないことは、次回の診察の時にお訊きするので、もしかしたら面倒な患者かもしれないですが、患者の幸せが先生の幸せと勝手に解釈し、今日も二階で本を選んでいるのです。』・・・S.F.さんからいただいた投書です。
あまり良いことばかり言われると気恥ずかしいのですが、皆さんからのおたより、投書お待ちしています。

・マンモグラフィ講習会に参加して・・・ 6月3日と4日の両日に、神奈川県川崎で行われたマンモグラフィ検診精度管理中央委員会が主催する「マンモグラフィ指導者講習会」に参加してきました。日本における乳がん発生の著しい増加に対応し、乳がんによる死亡を抑制するためには、より有効な乳がん検診の体制を構築することが急務です。そのためには精度の高いマンモグラフィの導入が必須となります。この講習会は、医師の読影力と技師の撮影技術を向上させることを目的としたものです。今年の4月に厚生省はマンモグラフィを乳がん検診に導入することを指示し、今後は各都道府県の自治体がこれに取り組む形になります。今回の講習会では、全国から関係者が集まり、各施設の画像評価から機器精度管理まで幅広い講習と実習が行われ、とても充実したものでした。
 当診療所も開院1年を迎え、1000人以上の方のマンモグラフィを撮影し、診断をしてきました。よりよいX線写真が撮影できるように、今日も装置の点検・管理に余念がない川上診療所・X線検査室です!
やせる思いの2日間ではありましたが。 高橋久美子(診療放射線技師)
・7月15日(土):ホルモンについて「所内講習会」開きます。詳しくは受付まで。
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