診療所通信
        Clinic News Paper
No.115
2009/2/1

/                 川上診療所
 寒いこの時期は受験の季節でもありますね。受験生の皆さんはどうぞがんばって下さい。私事で恐縮ですが、うちの息子も中学を受験しました。普段はゲームと漫画ばかりに熱心で、勉強にはとんと関心がないと思っていたのに、です。その息子が口内炎になったので、「へぇ、けっこう苦労してるんだ。そういう顔には見えないけど。」と私が言いましたら、「じゃ、どういう顔に見えるの?」と返ってきて、思わず苦笑してしまいました。先月号のこの通信で増田先生が書かれているように、人はみなそれぞれがんばっているわけです。それに気がつかないで、自分だけが苦労していると感じるのは、きっとゆとりがないからでしょう。ゆとりがないと病気にもなりやすいんじゃないかな。そろそろ自分の身体の検査もちゃんとやっておこうか、と思ったりします。若い人(息子?)の言うことは聞くものですね。日本の検診制度は、世界でも高水準にあります。皆さんも時間を作って健康をチェックしてはどうでしょうか。
息子の合否ですか? それはまた後日に・・・。

実施状況 市区町村数
国の指針どおりに
実施
1,601
国の指針どおりで
はないが、実施し
ている
219
実施していない 2
乳がん検診の実施状況・・・・厚生労働省のがん検診の調査結果(H20/1/1時点)によると、全国ほとんどの地域で乳がん検診が実施されるようになったことがわかります(右表)。「国の指示どおり」とは、40才以上でマンモグラフィを2年に1回行う方法です。「国の指示通りではないやり方」を採用している地域では、マンモグラフィに超音波検査を加えているところが最も多く(81市区町村)、また「検診を実施していない地域」では、予算が確保できないためという理由があげられていました。

増田先生のコラム・・・皆さん、マザーテレサの死の家はご存知ですか?ここは道端で死にかけた人を連れてきて介抱し、看取りをする家です。死んでいく人間を助けたって世の中は変わらない、あなたの活動に意味があるんですか?と質問した人がいました。そのときマザーは「物心ついたときから家も親もなく、生まれてきたことや世の中を恨んでいた人達が、ここで初めて人の優しさに触れ、ありがとうと言って安らかに息をひきとります。それは意味のないことでしょうか?」と言っています。私逹は良く生きることに一生懸命で、良く死んでいくことを考えないことがほとんどです。けれど、生まれたときから死に向かっているのが生命体です。言い残した「ありがとう」や「ごめんなさい」はありませんか?やり残した夢や希望はありませんか?いつかと思って我慢していたら、いつかはないかもしれません。後で、もっとこうしていたらと悔やんだり恨んだりするくらいなら、自分の希望を通してもいいのではないでしょうか。その分、自分の自由を通してもらったことへの感謝の気持ち、人の自由を許せる寛大さを持って生きていけたら素敵だと思いませんか?最期に心からありがとうと言えるように生きたいですね。
増田先生のこのコラムは、多くの人たちに支持されています。私も納得のその一人です(院長)。

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