診療所通信
        Clinic News Paper
No.7
2000/2/1

/                 川上診療所
 一年で一番寒い季節、今年は閏年だから2月は29日までありますね。どうぞ風邪をこじらせたりしないように、お過ごし下さい。診療所も冬の対策をしました。暖房器具や加湿器を設置したり、扉の隙間をうめたり、トイレにうがい薬を置くなど、少しずつ工夫しております。こういうことは最先端医療とは別ですからね。江戸時代、赤ひげこと新出去定先生は、養生所に小さな火鉢を置くことしかできなかったようですが、きっと何か別な方法で患者さんたちを暖めていたのでしょう。「医者はその症状と経過を認めることができる。だが、それ以上の能力はありゃしない。」と言っていますが、如何・・・。

・この半年間の治療の実際は・・・
 開設以来、1000名を越える新患の方が来院されました。やはり乳腺と甲状腺に関する方が多く、高脂血症や高血圧などの内科慢性疾患と胃腸などの消化器系がこれに続きます。小児科で来られるお子さんも少なからずいらっしゃいます。診療所での手術は木曜・土曜に実施していますが、幸い皆さん順調です。初診の乳がん患者さんは40人を越え、ほとんどが早期であるため、軽度の治療計画で済んでいます。入院手術は18名の方に施行いたしました。(所内での外来手術は20名でした)。検診は一般検診やがん検診を含め、たくさんの方が受けられました。精密検査については、行き過ぎは感心しませんが、適切に正確に行うことの大切さをあらためて実感しています。今年は、婦人科相談や女性ホルモン療法、胃内視鏡などについても、診療内容を検討していきたいと考えています。

・風邪で熱が出たときの看護婦の裏技!
 風邪の時の発熱・・つらいですね。氷枕を使ったり、おでこを冷やしたり、最近は冷えピタシートもありますね。効果的に体温を下げる方法をお教えしましょう。体温を下げるためには、身体の表面に近い太目の血管を冷やすと効果があります。後頭部、脇の下、足の付け根のやや内側でへこんでいるところ(鼠頚部といいます)に、太い血管があります。ケーキや生ものを買うと付いてくる小さなゼリー状の保冷剤を冷凍しておいて、ハンドタオルでくるみ、ここを冷やすとよいでしょう。ただし、寒気があるときは、まず暖めて下さい。熱が上がって熱いと感じるようになったら冷やし始めましょう。また解熱剤は、汗を出すことによって熱を下げる作用があるので、十分に水分を摂る必要があります。3℃以上急激に解熱すると血圧が低くなるので、ふらふらしないかどうか注意しましょう。
阿部恭子(看護婦・保健婦)  .
表技・裏技、何でも聞いて下さいね。

・たくさんの方々から、激励のお便りやお年賀状をいただきました。
 心からお礼申し上げます。本当にありがとうございました。    スタッフ一同

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