診療所通信
        Clinic News Paper
No.5
1999/11/19

/                 川上診療所
 11月に入りめっきり寒くなってきました。夕暮れも早くなってきましたね。私の娘は動物占いによるとコアラだそうですが(私はトラですって)、今月は彼女の誕生月です。今年のお祝いは、誕生日に診療所の入り口にある樅の木にイルミネーションを灯す、ということにしました。診療が終わった後の小さな点灯式でしたが、5才になったばかりの娘は満足げでした。この冬も風邪などに負けないようがんばります。
皆さんもどうぞご自愛下さいますように。


・免疫力が高いって、本当に良いことなの?
 テレビや雑誌でさかんに話題になる免疫。それに関連する食品やくすり。ヒトはいつも健康で、元気でいたいからこれは重大な関心事なのかも知れません。免疫は、体の中で警察または軍隊としての役割を担当しています。その免疫も弱い敵用(NK細胞)や強い敵用(T、B細胞)があり、役割分担は細かく分かれています。NK細胞はがんの芽を摘むことができますが、どんなにがんばったってどれほど増えたってがんを治す力はありません。またがんを治すほどの強力な免疫力を薬などで体に作ってしまうと、人間は他の病気(自己免疫疾患)になってしまうそうです。先日、奥村先生(免疫学の第一人者)のお話を聞きましたが、笑うとNK細胞が増える。大人になるとNK細胞が減ってくる、だから年をとったら笑って過ごすと良いんじゃないのとおっしゃってました。

・第9回日本乳がん検診学会に参加して
 11月16、17日に第9回日本乳がん検診学会が横浜で開催されました。診療所は休診となり、皆様には大変ご迷惑をおかけしましたが、診療所スタッフはしっかり学会に参加することができました。今回の学会のテーマは「救命効果のある乳癌検診」というもので、検診にマンモグラフィ(乳房専用のX線装置)を導入するための研究活動と問題点について討論が行われました。乳がん患者さんの「救命」には、なにより早期発見が大切です。触って見つけられないくらい小さながんをマンモグラフィで見つける「乳がん検診」が、ようやく日本でも始まりました。私のような放射線技師の立場からは、質の良いX線写真を撮影するための技術、品質管理、記録管理などについてさらに議論する必要があると思いました。より多くの施設・病院の取り組みを聞くことができて、とても参考になりました。千葉市でもこれから乳がん検診にマンモグラフィが導入される予定です。多くの方の健康のためになれば、と思う一日でした。
川島久美子(臨床放射線技師)
横浜は寒かったですが、X'masイルミネーション!!素敵でした。

・インフルエンザの予防接種を受け付けています。ご希望の方はお申し出下さい。

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