診療所通信
        Clinic News Paper
No.3
1999/9/18

/                 川上診療所
 今年の夏は記録的な暑さが続きました。皆さんは体調いかがですか。
私たちも開院3ヶ月目に入り、診療体制も少しずつ整いつつあります。植物の水のやり方や、BGMの選曲、キッズコーナーのおもちゃの手入れなどなど、大病院にいたころには気づかなかった様々な出来事に新鮮な驚きを感じる毎日です。
 よく「昼休みは何をしているのか」と聞かれます。診療時間以外の時は全員でミーティング、手術、検診、他医での診察、講演などをやっています。先日は台風の中、Y県に手術に行きました。手術はうまくいって良かったのですが、帰りの飛行機のゆれにこちらの寿命が縮みましたね。結局、生命保険(空港ロビーの待合においてあるあれです。)は支払われずに済みましたが・・・。

・甲状腺外来のご案内。
 がんは怖い病気です。甲状腺にもがんはできるのですが、そんなに多く発生するものではありません。むしろ甲状腺の病気は内科的なもので、手術せずに薬で良くなる場合がほとんどです。ただしこの内科的病気「バセドー病」と「橋本病」はとっても多い。こんなにたくさんの患者さんがいるのかと考えさせられてしまいます。そこでこのたび、当診療所では専門内科医を迎え、よりきめ細かな診察ができるようにいたしました。どうぞお気軽にご相談下さい。

・学術報告:第2回乳腺診断フォーラムに参加して
 9月11日、幕張プリンスホテルで開かれた「乳腺診断フォーラム」に参加してまいりました。乳がんを正しく診断する技術をより高めるために、各分野の専門家が集まって討論がなされました。私は細胞検査士の立場から参加しました。細胞検査とは、何億とある体の中の細胞から、ほんのわずかの細胞を取り出し(正確に採取する技術が必要)、その細胞が正常かどうかを判断する(高い診断能力が必要)という検査方法です。フォーラムの会場では、非常に細かなこと、たとえば針先は下向きにとか、乾燥時間は秒単位で短縮せよなど、現場の技術者ならではの、熱い討論が4時間にわたって繰り広げられました。細胞検査に携わる人だけでなく、X線や超音波の技師の方々、医師や看護婦さんたちの発言もそれぞれの専門分野からの意見で大変勉強になりました。正しい診断には、専門分野どうしの協力と連携がいかに大切かを改めて感じました。
石塚啓子(臨床検査技師、細胞検査士)
「2階検査室にいます。細胞のことなんでも聞いて下さいね。」

・川上診療所ホームページ、日夜充実させておりますので、どうぞご覧下さい。
ホームページアドレス http://www.mmjp.or.jp/kawakami-clinic

診療所通信の目次に戻る