2022年1月29日土曜日 第18回ももはな会をリモートにて開催しました。 テーマは「乳がん術後の健康管理」。講師は、川上診療所や井上記念病院などの外来を担当している乳腺専門医、認定医の藤咲薫先生でした。
講演内容は、乳がんと統計・乳がんと検診・乳がんと遺伝・乳がんと生活習慣など多岐に渡り、重要ポイントを押さえつつも、参加者が理解しやすいように工夫された資料を使い、丁寧に教えてくださいました。
講演会後は、ももはな会初の試みとして、「みんなの健康法」をテーマにZOOMでの茶話会を開催しました。茶話会には会員の皆様をはじめ医療従事者も参加をして、「つながり」を感じられる貴重な時間となりました。
お忙しい中、演者を引き受けて下さった藤咲先生、ご参加下さった総勢31名の参加者の皆様に心より感謝いたします。

〔講演内容〕
・乳がんと統計
・乳がんと検診
・乳がんと生活習慣
・乳がんと女性ホルモン
・乳がんと腸内細菌
腸内細菌の多様性ががん周囲の免疫を改善するし、免疫チェックポイント阻害剤などの効果と相関することが最近の研究でわかってきています
代表的な菌は
ビフィズス菌、乳酸産生菌、
酪酸産生菌、エクオール産生菌
などがあるよ!
腸内細菌に多様性をもたせる為には、様々な食品から
得られる食物繊維を摂取することが大事です!
食物繊維が
美味しくたくさん
食べれてイイね!
腸内細菌にとって良い事
腸内細菌にとって悪い事
・便秘
 一週間に2回以下の排便
 便が硬い、残便感がある
・不必要に抗生剤を使用すること
食物繊維の上手な摂り方
・いろいろな食品をバランスよく食べる
・加熱するとカサが減り、たくさん食べやすくなり、吸収も良くなる
・スープ、味噌汁等の煮込み料理がおすすめ
講演内容“乳がんと生活習慣”から抜粋
Q. 初経年齢・閉経年齢は乳がんのリスクと関連しますか?
A. 早い初経年齢は乳がん発症リスクを増加させます。
遅い閉経年齢は乳がん発症リスクを増加させます。
Q. 出産・授乳は乳がんのリスクと関連しますか?
A. 出産・授乳経験のある女性は、ない女性に比べて乳がん発症のリスクは減少します。
Q. 緑茶をのむと乳がんの発症リスクはどうなりますか?
A. 研究がおこなわれていますが、乳がんの予防効果はないようです。
Q. サプリメントの服用は乳がん発症のリスクを減少させますか?
A. サプリメントの服用が乳がん発症のリスクを減少させる十分な根拠はありません。
サプリメント摂取は食事からの摂取が制限される状況では許容されますが、薬品に近い扱いで大量に服用することは推奨できません。
Q. 肥満は乳がんのリスクと関連しますか?
A. 閉経後女性では肥満が乳がん発症のリスクを増加させることは確実であり閉経前の女性においても肥満が乳がん発症のリスクを増加させる可能性があると考えられています。
また、乳がん診断後の肥満が乳がん再発リスクや乳がん死亡リスクを上昇させることはほぼ確実です。
Q. 乳製品を取ると、乳がんになりやすくなりますか?
A. 乳がんの発症リスクが減少する可能性があります。ただ、乳製品摂取と再発リスクの関連性は、明らかではありません。
乳製品には脳卒中リスクを減らす効果もあるため高脂肪乳製品を避けて、肥満を招かない程度の適度摂取が望まれます。
Q. 大豆、イソフラボンを摂取すると乳がんのリスクはどうなりますか?
A. 大豆食品や大豆食品に含まれるイソフラボンが乳がん発症リスクや再発リスクを減少させる可能性はあります。
しかし、再発リスクを下げる目的でイソフラボンのサプリメントを摂取することは安全性が証明されていないため、大豆食品から摂取した方が良さそうです。
温泉好きな藤咲先生、講演の合間にNPO法人J.POSHでも掲載されているすてきな温泉を紹介下さいました。よろしければ下記ホームページをのぞいてみて下さい!
認定NPO法人J.POSH
(日本乳がんピンクリボン運動)
https://www.j-posh.com/activity/spa/


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