Q. | どんな症状の方に漢方を出すことが多いですか? |
A. | 乳がん治療中の方に限っていいますと、薬による副作用で関節痛やのぼせ、しびれなどの症状に対して使用したり、焦燥感・治療に対する不安症状、睡眠障害や気分障害にも対応します。 もともとお腹が弱くて食欲がおちて胃腸の調子が悪い方にも検査を加えつつ処方を選んでいきます。 |
Q. | 乳がん治療の何に焦点をあてて漢方を使用しますか? |
A. | 保険診療で行う漢方においては(乳がんに限らずがん治療において)、抗がん治療という積極的な治療は漢方では行えません。 西洋医学の抗がん剤で戦うなか、ご自身の免疫を補強して不調を整え、元気に過ごせる体にサポートするというのが漢方外来の立ち位置です。 |
Q. | 症状が強い時だけ漢方をのむという事も可能ですか? |
A. | 治療には標治と本治があり、その場の辛い時だけ症状対応は標治です。ちょっとだけ飲むという方法で標治の治療を行うという手もあります。 |
Q. | 証があれば飲みやすいといいますが、味がつらい時、どうすればいいのでしょうか? |
A. | 主治医に言ってください。エキス剤は既製品なので味が本来のせんじ薬の味と違ってくることがよくあります(たとえば良質当帰はお菓子のように甘いですが保険で扱う中国製の当帰はえぐみがあって全く味がちがうものになります)。あるいは、流派の違う処方にすると、少し飲みやすいものに出会えることもあります。流派の違う処方に少し変えてもらうという手もあるかと思います。 |
Q. | 漢方外来を受診するきっかけはどんな時ですか? |
A. | 体の不調があって、主治医による西洋医学での対応が難しい時。 西洋医学での副作用が強くでる時。 |
Q. | 複数の漢方併用は大丈夫ですか? |
A. | いろんな科の先生が漢方を出される場合がありますが、その際他科の処方がみえないときにポリファーマシーの問題が起こりえます。一人の医師が工夫をして出される際には、主治医と相談しながら1日3〜4種程度の組み合わせにして飲む分には大丈夫ですが、甘草の総量には気をつけましょう。 |