厚生労働省研究班「多目的コホート研究(JPHC研究)」のホームページで、身体活動量とがん罹患の関連についての報告が掲載されました。
研究班は、全国の10保健所管内の45〜74歳の男女約8万人を対象に、平成16年まで追跡調査を行ったそうです。
男性 |
身体活動量 |
ハザード比 |
最小群 |
1.00 |
第2群 |
1.00 |
第3群 |
0.96 |
最大群 |
0.87 |
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女性 |
身体活動量 |
ハザード比 |
最小群 |
1.00 |
第2群 |
0.93 |
第3群 |
0.84 |
最大群 |
0.84 |
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その結果、男女とも身体活動量が多い人ほど、なんらかのがんにかかるリスクが低下していたそうです。
右の表は、研究班の報告を元に、身体活動量の多さによって、最小群、第2群、第3群、最大群に分け、最小群の人のがん罹患のリスクを1.00とした場合の、各群のがんのリスクを並べたものです。
最大群のがん罹患のリスクは、男性では0.87、女性では、0.84になっています。
しかしながら、研究班は『激しい運動は活性酸素やフリーラジカルを増加させ、脂質やタンパク質、DNAの損傷につながる一方、中等度の運動では、抗酸化物質の損失を抑制するため、そのバランスによって、運動は有益とも有害ともなり得ます。』とも言っています。
やはり、何事も過ぎたるは及ばざるが如し、ということでしょうか。身体活動量が多いのが良いといっても、激しい運動ではなく、適度な運動が良いようです。
H20.7.18(池田)
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