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厚生労働省研究班「多目的コホート研究(JPHC研究)」のホームページで魚、n-3不飽和脂肪酸摂取量と肝がんとの関連についての報告が掲載されました。
研究班は、全国の10保健所管内の45〜74歳の約9万人を対象に、平成20年まで追跡調査を行ったそうです。
n-3不飽和脂肪酸が多い魚
摂取量 |
リスク |
第1群 |
(少) ↑ │ ↓ (多) |
1.0 |
第2群 |
0.98 |
第3群 |
0.86 |
第4群 |
0.84 |
第5群 |
0.64 |
EPA
摂取量 |
リスク |
第1群 |
(少) ↑ │ ↓ (多) |
1.0 |
第2群 |
0.76 |
第3群 |
0.85 |
第4群 |
0.73 |
第5群 |
0.56 |
DHA
摂取量 |
リスク |
第1群 |
(少) ↑ │ ↓ (多) |
1.0 |
第2群 |
0.73 |
第3群 |
0.77 |
第4群 |
0.77 |
第5群 |
0.56 |
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研究班は、不飽和脂肪酸の摂取量により5つのグループに分け、摂取量が最少のグループに比べて、その他のグループで肝がんのリスクが何倍になるか調べたそうです。
その結果、『n-3不飽和脂肪酸を多く含む魚、および、EPA, DPA, DHAといった魚に多く含まれているn-3不飽和脂肪酸を多くとっているグループほど、肝がんの発生リスクが低いことがわかった。』とのことです。
研究班は、『今回の研究は、n-3不飽和脂肪酸が肝がんのリスクをさげる可能性を報告したはじめての研究です。さらに、肝炎ウイルス感染者に限った解析においても予防効果が認められたことより、肝炎ウイルス感染者の肝がん予防という観点からも有用なエビデンスを示したものと考えます。』と書かれています。
H24.6.15(池田)
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