食物繊維と大腸がん

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食物繊維と大腸がん



 WHOの研究機関である“国際がん研究機関”が、食物繊維は大腸がんのリスクの低下に効果があるとの調査報告を、イギリスの医学雑誌『ランセット』に発表したそうです。

 ヨーロッパの52万人もの人たちを最大10年間追跡調査した結果、1日あたりの食物繊維の摂取量により5グループに分け、大腸がんの発生率を検討したところ、食物繊維を一番多く摂るグループは、一番少ないグループと比較すると、大腸がんのリスクが0.75倍と低かったそうです。

グループ 食物繊維の摂取量(g) 大腸がんの発生率
1(最少) 12.6 1.00
17.5 0.94
20.9 0.77
24.7 0.76
5(最多) 31.9 0.75


 食物繊維の中でも、穀類などの方が大腸がんの発生率が低かったそうです。
食物繊維の種類 大腸がんの発生率
穀類由来 0.78
野菜由来 0.88
豆類 1.04
果物由来 0.78

 昨今は、食物繊維の大腸がんの予防効果については、否定的な研究報告がなされていたのですが、国際がん研究機関が、肯定的な研究報告をしたことで今後の研究がどう進むか興味深いところです。

 とにかく、バランスのとれた食事を心掛けることが、がんだけでなく、健康全般に良いと信じて、実践していくことが大事ではないでしょうか。


 
H15. 6.10(池田)


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