“はじめチョロチョロ、中パッパ…”で始まる昔のご飯炊きのコツは、現在ではまったく通用しなくなってしまったようです。お好みプログラム付きの炊飯器ジャーが何でもやってくれる時代になって“何でもおまかぜ”“手をかけなくとも0K”とばかりにスィッチひとつでポン、ご飯ができ上がってしまう……。しかし、どんなに炊飯器が進化しても同じご飯は炊けないと昔の人は言います。計量しないでカンに頼ったからとばかりは言いきれません。計量より人間のカンのほうがずっと正しいこともたくさんあるはずです。手のひらを釜の米の上にのせて、手首の高さのどのへんまで水が入れば普通の堅さに、今日は少し柔らかめにと調節して水を入れて炊くことと、目盛りつきの炊飯器にそのまま正確に入れて炊くのとでは、炊き上がったご飯の出来が、同じとは考えられないのです。365日同じご飯は……のなかには米のことも、火加滅のことも含んだ深い意味があるのではないかということです。米は収穫直後の水分の多い新米から、だんだん乾燥して水分が減少し、端境期になればかなりの水量をプラスして炊かなければ、ポロポロの堅いご飯になるのは当然のことです。しかし、炊飯器には、新米のときは…とか、古米何%混入のときは…とか、米少量のときは…などの個々についての目盛りはありません。経験豊かな主婦であれば、なんとかこなせるでしょうが、ニューミセス族にとってはしわ寄せがダンナさまに行くのは当然のこと。パンのほうがまだ手軽に焼けるわと、こめ敬遠となってしまうのではないでしょうか。そこでひとつ、ご飯炊きのイロハをおばあさんの経験と知恵から、質問形式で申し上げてみましょう。

文・遠藤きよ子(料理研究家)より掲載



Q>電気釜やガス釜は説明書の目盛りどおりに炊いてよいのでしょうか?
Q>駅弁で求めた釜めしの釜で、おそく帰る主人に一人分のおいしいご飯を炊きたいのですが‥
Q>土鍋があるので、おいしいご飯を炊きたいのですが‥
Q>母が使っていた文化釜があるので、それで炊くときの注意を
Q>玄米が健康によいというので炊きたいのですが‥
Q>炊き込みご飯のときにいつもお焦げができたり、水っぽかったりするのですが‥
Q>電気炊飯器で炊き込みご飯を作りたいのですが‥
 
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