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私たちの訴えと取組み
「六ヶ所村ラプソディーを上映する会」in阪南中央病院 より

学習会報告(2009.4.23)
「プルサーマルの核のゴミってどうなるの?」

「プルサーマルってどうなん?」
 今、日本各地の原子力発電所で「プルサーマル」が始められようとしています(5月18日早朝にはプルサーマル燃料を運ぶ船がフランスから中部電力浜岡原発のある静岡県に入港しました)。プルサーマルとは、ウラン燃料を使うように設計された通常の原発で、プルトニウムを混ぜた燃料(MOX=モックス燃料)を使うこと。関西電力はプルサーマル計画についてというカラーのパンフレットを発行していますが、学習会ではその内容について会員で分担して報告し、必要性やメリットが本当かどうかを検討しました。

@プルサーマルの必要性=「資源の有効利用」って本当?!
 関西電力のパンフレットでは、ウランの可採年数(あと何年で掘り尽くされてしまうか)は85年、「高速増殖炉の実用化により…数十倍に延びます」と書かれています。高速増殖炉の実用化というのは「もんじゅ」のような原子炉が商業ベースで何基も稼働するということで、プルサーマルとは関係ない話です。

A「使用済み燃料のうち、約95%がリサイクルできます」って本当?!
 「原子力発電所で使用されたウラン燃料には、まだ燃料として利用できるウランが約94%、プルトニウムが約1%残っています。つまり使用後のウラン燃料のうち、約95%がリサイクルできます」と関電パンフレットには書いてあります。ところが使用済み燃料からウランを使うことにはなっていないのです。国が原発立地自治体(松江市)に回答した文書では「六ヶ所再処理工場で…年間約740トンの回収ウランが発生する見込みです。この回収ウランは…戦略的備蓄(つまり使わずに貯めておく)と位置付けることが合理的とされています」となっていて、結局使わないのです。現状でリサイクルできると言えるのは、プルトニウムの1%だけなのです。

B高レベル廃棄物を半分以下に削減できますって本当?!
 関電の言い分では、再処理した方が高レベル廃棄物(ガラス固化体)は少なくなるということです。しかし、再処理することによりガラス固化体以外の放射性廃棄物が発生するので、全体としては核のゴミは増えてしまいます。

CMOX燃料の利用実績があるって本当?!
 海外で利用実績があると言っているのは、プルトニウムの富化度(ウランの濃縮度にあたるもの)が低く、燃焼度(再処理するまでにどれだけ使用したか)も小さいものでしかない。つまり、利用実績があるとはいえないのではないでしょうか?

◎また、プルサーマルを始めると3〜4年後にはmoxの使用済み燃料を取り出すことになりますが、その行先は何も決まっていません。この日は市民グループが福井県にそのことを伝えに行きましたが、私たち会員の一人も同行し、学習会で報告が入りました。

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(2009年6月9日)
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