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私たちの訴えと取組み

水俣病認定訴訟 4月16日最高裁判決へ向けた取り組み

 水俣病問題の最大の焦点である水俣病判断基準の不当性を問い、水俣病認定を求めてきた2つの訴訟に、4月16日に最高裁判所で判決が出されます。私たちが大阪で支援してきたFさん訴訟(地裁では勝訴、高裁では敗訴)、溝口訴訟(地裁では敗訴、高裁では勝訴)です。
 最高裁がFさん、溝口チエさんを水俣病と認定するのか、国の「52年(77年)判断条件」にどのような判断を下すのかが焦点です。「水俣病とは何か」の統一判断を示す大事な判決となります。
 この間の取り組みについて報告します。

2月28日 「チッソ水俣病関西訴訟と阪南中央病院」〜三浦洋医師講演会

 チッソ水俣病関西訴訟の医師団として、2004年最高裁判決の勝訴に大きく貢献した三浦洋医師の講演会を、講演実行委員会主催で行いました。組合も実行委員会に加わり協力しました。
最高裁弁論を前に、2004年の関西訴訟最高裁判決の今日的意義を語る講演で、院外からも多くの方が参加されました。 三浦医師は、関西訴訟で立証し、判決でも認められたた水俣病の病像論=水俣病は末梢神経の損傷でなく、大脳皮質の損傷による中枢神経障害であることを解説、そして国が固執する「52年(77年)判断条件」を批判し、感覚障害だけでも水俣病と認めるべきと強調しました。そして、関西訴訟の判決や阪南中央病院の果たした歴史的役割をもっとアピールしていくべきと訴えました(講演録作成中。詳しくはそちらで)

最高裁判所での弁論に傍聴参加

 3月15日、最高裁判所第三小法廷にて、Fさん訴訟と溝口訴訟の口頭弁論(法廷で裁判官に対し主張を述べること)が行われました。阪南中央病院からも三浦医師、組合からなど計4人が参加しました。
 Fさんの弁論では、代理人の弁護士4人が国の水俣病認定基準を批判し「人権救済の最後のとりでたる最高裁がその名にふさわしい救済を図られるよう求める」と主張。
 溝口さんの弁論では、原告の溝口さん自身が意見を述べ、母チエさんが21年も認定申請を放置され続け、棄却となったことを挙げ、「20年は長すぎる。福岡高裁判決をそのまま認めて私の苦労を終わりにしてください」と発言されました。
 熊本県側の代理人は、どちらの弁論でも、水俣病認定基準は「現在の医学的知見に照らしても合理性を有している」との一点張りでした。
 裁判長は、それぞれの弁論で、特に尋問することなく、双方の主張を聞いただけで、今回で結審、4月16日に判決を言い渡すと述べました。
 この判決は、圧倒的多数の患者を水俣病認定から排除してきた歴史を転換させるかどうかの大事な判決です。組合から代表を傍聴支援に派遣します。

(組合ニュース5205号 2013年4月2日 より)

(2013年7月8日)

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