めぐみ会とはCMCCの中での家族会の呼び名です。CMCCでは草創期から、CMCC活動の中に家族のセルフヘルプグループ（めぐみ会）と本人のセルフヘルプグループ（福音に学ぶ会）をおく重要性が叫ばれCMCC発足後すぐに活動が開始されました。

医師と本人・家族との充分な対話がなされ得ない現状において、特に家族の心の癒しの場としてのめぐみ会の存在は重要です。めぐみ会で語られる言葉は真実で、それは知識による説明の言葉より、どれほど人の心を動かすことでしょう。また出席者が真実の言葉で語ることが出来るようになると、その人自身も癒され、その癒しがまた家庭に帰ってから本人の癒しにつながっていく姿を数多く体験させていただいております。
　神のめぐみは、その中に浸っている時はわからず、通り過ぎてみてはじめて、私たちに注がれている神のめぐみの大きさを実感できることが多々あります。今振り返ってみると、私はめぐみ会から本当に多くのめぐみをいただいてまいりました。

プライバシーを守り合うことを約束して、話し合いに移ります。そこで語り合われることはさまざまで、その困難さは一様ではありません。めぐみ会では自分の言葉で話すことと、お互いに聴きあうことに徹します。語られる心のうちを充分に分かり合うことは出来ないということを、自覚しつつ、少しでも分かろうと努めて話を聴くのです。したがってハウツーではなく、よい・悪いでもなく、結論としてまとめるということもありません。時間はかかっても一人ひとりがおのずから気付いて毎日の生活の中で自分の言動を自分で考えていくことの大切さを思います。参加者一人ひとりがこの世での生きづらさ、癒された喜び等を語り合いますが、目の前の問題解決というより、生きることの根本が、一人ひとりの今の姿が自覚されてくるのです。
ともに生きるということを実感できるめぐみ会です。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（会報　No.２５　より）