例会トピックス 

あんず句会(藍生関西7月例会)

 (平成24年7月20日)
会場:曼陀羅山寂庵
兼題:百日紅・黄金虫・晩夏


主宰ご出句

送り梅雨高野の星のまたたける  

考へる緑蔭の欲しみつからぬ

あをあをと梅雨蜩の高野なる

   七月十五日東京代々木
梅雨明くる尼僧卆寿の演説に

あかつきや梅雨蜩のはるかより     

 

特選句
 

        あらい               

晩年のために洗膾の腕磨け 

深紅なり四百年の百日紅

念入りの打水もまた鉾の街  

思ひ出のどしやぶりばかり百日紅

死支度せよと蟇鳴く父祖の家

黄金虫の唄ミシンのよく走る 

肩上げをして新入りの鉾浴衣

けものきて墓の花喰ふ土用照り

鑑真の廟を余さず晩夏光 

雨ぽつん鉾を見上ぐる目にぽつん

かなぶんの紛れ込んだる精神科

風の無き油小路山の二基

おもふまま気ままにゆらぎ帰り鉾

宵々山行く気なけれど暫し思ふ

さざなみの志賀に水売る暑さかな

南座の横町に棲む金魚かな

老鶯忿怒原発再稼働

はらはらと姉の棺に百日紅

雷や脱原発に即いてゆく

かなぶんの死んだふりするひとりの夜

もつと抱きしめぶんぶんを驚かす

 

藤平 寂信

長 晴子

山下 輝代

井上 美保子

橋本 榮治

河辺 克美

曲子 治子

岡本 弘子

奥 良彦 

安土 八重野

清水 憲一

安土 八重野

曲子 治子

寺島 麻里

橋本 榮治

今阪 雅子

清水 憲一

川勝 洋子

藤平 寂信

億 みき

河辺 克美







     


  記:小川裕子


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