ウコンってなぁに?
ウコンはアーユルベダー・ジャムなどの伝統的医療法に、漢方で利胆、健胃、利尿、止血、通経薬として用いられています。
ウコンの種類
秋ウコン;一般的にウコンと言えば秋ウコンのことで、沖縄では「ウッチン」などと呼ばれ昔から親しまれています。他のウコンよりも苦味が少なく、ショウガ科クルマル属に属し鮮やかな黄色が特徴で、たくあんの色づけやカレー粉として利用されています。別名ターメリックとも言われます。注目を集めるクルクミン(黄色い色素の成分)を多く含みます。
春ウコン(キョウオウ);味は辛味と強い苦味があり、根茎は鮮やかな黄色をしています。秋ウコンに比べクルクミンは少ないですが、有効成分のバランスがよく各種のミネラル(カルシウム・マグネシウム・鉄・リン)が豊富に含まれ、肝機能には一段と効果が高いといわれています。お酒を飲まれる方には『春ウコン』がお勧めです。
精油成分クルクモール(抗がん作用)・カンフー(強心作用)などを含みます。
紫ウコン(ガジュツ);栽培や保存が難しく希少価値の高いウコンです。特有の香りと苦味があり、クルクミンとミネラルはほとんど含まれませんが、精油成分内の各種栄養素のバランスがいいウコンです。健胃、胃腸薬としての効果が高いようです。ヘリコバクターピロリも除去するとも言われ、恵命我神散などの胃腸薬に含まれています。
精油成分シオネール(健胃・殺菌防腐・カンフー〔強心作用〕)など含みます。
秋ウコンの花 春ウコンの花 紫ウコンの花
各ウコンは同じショウガ科の植物でも成分も用法もまったく別物と捉えたほうがいいようです。
クルクミン含有量の多い順に
上から
秋ウコン
春ウコン
紫ウコン
秋ウコンは飲みやすく、どこと言って体調は悪くはないが、健康維持のために服用する場合に勧められます。肝臓に対しても春ウコンだけでなく複数の混合ウコンをとると効果がさらに期待できるようです。薬用では“良薬口に苦し”と言うように秋ウコンより春ウコンは優れていますが、秋ウコンは苦味がなく子供の薬、食用品として利用ができ、栽培・保管でも利点があります。
摂取方法
大人、1日1人10gの根茎を1日2〜3回に分けて、おろし金ですって、食後に湯飲みにお湯を入れて、その中にすったものを全部入れて、箸でかき回して飲みます。
粉末は1人1日3gが目安です。
ウコンをスライスしたものに水を加えて沸騰させて飲む場合はビールの色を目安にして作ります。ビール色のものならコーヒー茶碗で1日10杯(1000cc)位飲んでもよい。
ウコンの場合は煮詰めてはだめで、濃すぎるとおなかの具合が悪くなることがあります。
いま注目されているクルクミンとは?
人体が持っている解毒酵素や抗酸化酵素の活性を高める作用や免疫力をコントロールし高める働きがあることがわかっています。
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LDLコレステロールの酸化の抑制による動脈硬化予防
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糖尿病性の白内障予防
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腎障害・腎不全・腎臓がん予防
いま注目されているのは、がん予防への活用です。クルクミンは免疫性の炎症に作用するので、特に皮膚がんや大腸がんなどの炎症性のがん予防効果が期待されます。
肝臓に関しては、クルクミンの解毒酵素誘導作用が関与するのではと考えられます。
肝臓の解毒機能を促進させることにより負担を減らし、結果的に肝臓によい影響をもたらすと言う作用です。よく『飲酒前にウコンを摂ると悪酔いしない』と言う人がいますが、これもアルコールが分解されてできる毒素の代謝を助ける作用によるものだと考えられます。