五月病? 六月病?

             ストレス病!!!  

<1> ストレスとの付き合い方  

<2> ストレスを上手にコントロールし よう

<3> 簡単にできるストレス病の解消法  

<4>  お医者さんに相談する時には?  

 

新しい環境で発生する5月病,6月病。でも,最近は万年病とまで言われ始めています。それだけ,ストレスや悩みが多いのも事実です。

 外部からストレスが加わると,体は安定を保とうと副腎皮質から大量のホルモンを分泌して対抗します。でも,ストレスが強すぎると,防衛能力をこえてしまい,心身に異常が出てきます。

 体に起こる異常としては,下痢や便秘,食欲不振,頭痛,吐き気,不眠症,胃・十二指腸潰瘍,高血圧,不整脈,円形脱毛症などがあり,心の病気として軽症うつ病,仮面うつ病などがあります。

 単にヤル気が出ないというだけでなくこんなさまざまな疾患の原因となるストレス。ストレスについて、いっしょに考えていきましょう!!

<1> ストレスとの付き合い方

1 どんな事がストレスになるの?

 どんな小さなことでも,受け止め方次第では,大きなストレッサーになる可能性があります。         

 ストレスに弱い人は,否定的に受け止めやすい?

 ある出来事を「困ったな」「嫌だな」と否定的に受け止める傾向がありす。それよりも,「新しい展開」「向上のチャンス」というように,前向きに受け止めることが出来たら,気が楽ですね。

 

<2> ストレスを上手にコントロールしよう!

1 完璧主義を捨てる。

事も完璧にこなそうとすると,心に無理が生じるもの。

人生には失敗がつきもの。「なるがままに」という心の余裕を持つ,もっと楽に・・・。 

2 現実を直視する。

自分を冷静に観察する目を養いたい。自分自身が分かれば,ありのままの現実を丸ごと素直に受け入れるゆとりが生まれます。 

3 自分なりのストレス尺度を持つ。

睡眠や食欲に対して自分なりに「限度」が分かっていると,ストレス疲れを早めに発見し,対処することができます。 

4 熱中できる趣味を持つ。

気持ちを切り替えれば,そこには違った自分だけの世界があります。一生続けられる趣味を持てば,ボケも防げて一石二鳥。 

5 つらくなったら助けを求める。

自分だけでなんでも解決しようと思わずに,周りの助けを求めるのも解決の第一歩。 

6 悩みを打ち明けられる友人を持つ。

家族や仕事仲間以外にも悩みを打ち明けられる友人がいると,これほど心丈夫なことはありません。 

7 軽い運動でいい汗をかく。

体は心の器。体を鍛えれば,心も強くなります。短時間でもかまいませんので,軽く汗ばむ程度の運動を毎日するのが効果的。時間を取ることができない人は,エスカレーターを使わずに階段を上る,一駅手前で下りて歩くなど,日常生活で出来る事から始めてみてはいかが?

8 先入観を持って人と接しない。

フィーリングで人と接しない。人の短所は逆に見れば長所の事が多いもの。偏見のフィルターをはずして,長い目で人と接する姿勢がほしいですね。 

9 解決を先に延ばさない。

ちょっとの努力で解決できる事は早めに片付けてしまいましょう。逆に,解決に時間がかかりそうな事は,ほうっておくのも一つの手。時がうつれば,新たな展開が訪れることも・・・。 

10 NOと言う勇気をもつ。

すべての人に同調していては,心のバランスが崩れてしまいます。できない事には「NO」,納得いかないことには「なぜ?」と言う勇気も必要です。

<3> 簡単にできるストレス病の解消法

1 入浴でリラックス

   ここ数年温泉ブームが続いていますが,家庭のお風呂でもちょっとした工夫で疲労回復剤に・・・。

 

[1] ぬるめのお風呂にゆっくりとつかると,温度と水圧の働きで血行がよくなり,体が温まる。

[2] 浮力によって,筋肉の緊張もほぐれる。

[3] 薬湯,ハーブ,アロマオイルを使った香りのお風呂で,リラックスタイム。自然の体にも作用します。たとえば・・・

ダイコン葉 冷え性

ミカンの皮 体を温め,肌をなめらかに・・・(但し,ワックスは落としましょう。)

ヨモギ   冷え性や腰痛             

ドクダミ  冷え性や腰痛

 

アロマオイルはラベンダーやローズ,ジャスミンなど,心身をリラックスさせる効果が強いものもありますが,ご自分の好きな香りを入れるのが一番!

ただ,気をつけていただきたいのは,ユーカリやローズマリーは血圧を上げる効果があるので,血圧の高い人にはお勧めできません。 紅茶のアールグレイに香り付けとして使用される,ベルガモットも光感受性の強い物質が含まれている為,さら湯で洗い流してから、出ることをおすすめします。

 ストレスによる食欲不振にはこの食べ物

 

 胃や大脳を刺激して胃液の分泌を高め,食欲を増進させる食べ物。 それは,芳香性の食品。ずばりハーブです。バジルやセージ,タイム,オレガノ,ローズマリー。ちょっとお待ちを!日本古来の三つ葉や紫蘇,しょうが,みょうが,山椒,わさびにからし,梅 等々。 これら を上手に使うことで,食欲を取り戻しましょう。

 眠れない時には,眠りを誘うこの食べ物

 

  精神的な疲労や,ストレス,運動不足がほとんどの原因です。気持ちを落ち着かせる食べ物,ストレス解消に効く食べ物を利用しましょう。

 

1)     不眠といえばコレ。ラベンダー。枕元に置いたり,ラベンダーティーを飲んでみてはいかが?

2)          カルシウムも,気持ちを落ち着けるのには良い食べ物です。

チーズやホットミルクがおすすめ。(私はホットミルクに,ラム酒とバニラエッセンスを少し加えて飲むのが好きです。)

3)  「おばあちゃんの知恵袋」玉ねぎ不眠解消法。食べなくても枕元に置くだけで,自然な眠りをさそってくれるとか?玉ねぎに含まれる揮発成分のねぎ油が神経の昂ぶりを抑えるそうです。玉ねぎを刻んで枕元に置くだけのお手軽さ。興味のある方は,お試しあれ!

 

 

<4>お医者さんに相談する時には?

 

お薬にもいろんな特色があります。これらを上手に使う為には,お医者さんにお伝えいただきたい,いくつかのポイントがあります。

1 お医者さんにお伝えいただきたいこと

『いつから,どんな時に,どんな症状が出るのか?』

寝つきが悪い,途中で目が覚める,眠りが浅いなど,特徴をお医者さんにお話してください。

お医者さんの前では緊張して,上手にお話できそうにない人は,メモを用意して見ながらお話すると,要点を忘れずにお伝えすることができます。

 どうして,こういう事が大切なのでしょう?

それは症状に合わせた,最適なお薬を選ぶためです。

 寝付きが悪い人には,すぐに効き,効果時間の短いタイプのお薬。

今夜も眠れないのでは?という,不安感が強い人には,睡眠薬でなく,精神安定剤が効果的なこともあります。

 途中で目が覚めてしまう人や眠りが浅い人には,6時間から8時間効果が続くタイプのお薬。

 お医者さんはあなたのために一番効果的なお薬を出してくれるはずです。

 また,病気で何かお薬を飲んでいる人,妊娠中の人,脳卒中など頭の病気をしたことのある人は,その事もお医者さんにお伝えしましょう。

 

2 注意していただきたいこと

1] 睡眠薬は,寝る前に飲むこと。

お薬を飲んでからお風呂に入ると,血行がよくなって,一時的にお薬の効果が強く出ることがあります。

また,お薬を飲んでから用事をすると,お薬の効果が弱くなることがあります。

 

2] 他にお薬を飲んでいる方は,必ずお医者さんに相談を。

お薬によっては,お互いの作用が強くなったり,弱くなったりすることがあります。

どんなお薬を飲んでいるか,きちんとお医者さんにお話しましょう。

 

3] 睡眠薬や精神安定剤をアルコールと一緒に飲むことは 絶対にダメ!

お薬の効果が強く出る,健忘(物忘れ)が現れるなどの副作用が出やすくなります。

4] お薬を他人に渡すのは絶対にダメ!

これは,あなたに合わせてお医者さんが選んだお薬です。他の人にあげることは,大変危険です。法律にも触れる,いけないことなので,絶対に人に渡してはいけません。

 

5] もしもお薬が体に合わなかったら,お医者さんにすぐ報告を。

お薬を飲んで,発疹が出た,喉が渇く,口の中が苦い感じがする,朝起きてもぼーっとする,めまいがするなどの症状が出たときは,お薬があなたに合っていない可能性があります。

こんな時には,すぐにお医者さんに相談しましょう。

 

さあ,みんなで一緒に快適な毎日を送りましょう!!

 

 

参考文献 

「健康のなぜに答える本」 大阪府薬剤師国民健康保険組合 

「食事療法事典」 新星出版社

  効能書 各製薬会社