はやり目はどんな症状?
なぜはやり目になるのか?
はやり目の治療法は?
治るまでにどのくらいかかるの?
自分がうつらない・ほかの人にうつさないための6つのポイント
薬剤師Aのはやり目日記
はやり目とはウイルス性急性結膜炎のことをいいます。
結膜ってなに?
結膜とは、しろめの部分をおおっている粘膜(眼球結膜)とまぶたの裏側のところ(眼瞼結膜)とよばれるものがあります。結膜の役割は眼球とまぶたをつなぎあわせて,それらがうまく動くようにしています。また、涙腺でつくられる涙は眼球表面をうるおし、ごみや老廃物を流し出して、細菌やウイルスなどが眼球の中に侵入するのを防いでいます。
はやり目はどんな症状?
結膜(しろめ)の充血や目やに・涙が多くなります。
また目にごろごろ感が現れることや、まぶたが急激に腫れることがあります。強い痛みを感じることもあります。
なぜはやり目になるのか?
多くは患者の目からの分泌物がもとで伝染します。
ウイルスによるものが最も多く、伝染性も非常に強いので感染予防がとても大切です。プールなどは感染しやすい場所のひとつにあります。
はやり目の治療法は?
この病気に有効な点眼薬はありません。ウイルスに対する抵抗力をつけるため、休養を十分にとって体力をおとさないことが必要です。また、補助的に他の感染を起こさないために抗菌点眼薬や、炎症をおさえるためにステロイド点眼薬などを使用します。他の人にうつさないように十分注意しましょう。
治るまでにどのくらいかかるの?
感染してから7〜14日で発病します。5日目あたりでピークをむかえ10日目あたりからゆるやかに症状がおさまり始めますが、しばらくの期間は他のひとにうつすおそれがあります。
自分がうつらない・ほかの人にうつさないための6つのポイント
1. 手を流水や石鹸でよく洗う。
2. 休養をよくとってウイルスに強い体力を保つ。
3. 学校・幼稚園・保育園は医師の許可があるまで休む。
4. 患者のタオルや洗面道具は家族と別にする。(ティッシュペーパーを活用する)
5. 人ごみに出かけない。
6. プールは医師の許可があるまで入らない。
以上のことをよく守り、はやり目から身を守ってください。
薬剤師Aのはやり目日記
○月×日 左眼に少し充血がみられた。
1日後 左眼の充血が結膜全体(しろめ)に広がった。
3日後 眼科受診ではやり目と言われる。
他のひとにうつさないよう注意される。
点眼薬のリンデロン
手洗いを励行し,家族と使うタオルを別にしてうつさないよう気をつけた。
4日後 右眼にもうつる。左眼のまぶたはひどく腫れて,ごろごろした感じと目やにが
5日後 眼科を再診。ひどくなってきているので,他のひとにうつさないためと十分な休養をとるために休職をすすめられる。リンデロンA液を処方されて,2時間に1回点眼するように言われる。
6日後
休職した。依然,症状は変らず。
7日後
総合病院を受診。
リンデロンA液と別にクラビット点眼液を処方される。(2種類とも1日3回点眼するように言われる。)
8日後
あまりに痛みが強いので,総合病院を再診した。
角膜(黒目の部分)にもウィルスがうつったためと言われた。かなり重症と言われる。タリビット点眼液を止めてタリビット眼軟膏を処方される。眼軟膏はとても使うのが難しかったが,使うと溶けた軟膏が潤滑油のようになり,痛みはやわらいだ感じがした。
10日後
気をつけていたが,家族にうつった。
14日目
充血とまぶたに腫れは認められたがかなり快方に向かった。他の人にうつさないように注意を続ける。
18日目
職場へ復帰する。念のため他の人にうつさないための注意を続けた。
リンデロンA液:副腎皮質ステロイド薬(抗菌薬配合) 主に炎症を抑える。
タリビット点眼液:抗菌薬(他の菌からの感染を予防する)
タリビット眼軟膏:抗菌薬(他の菌からの感染を予防する)