(株)ザ・サイプレスゴルフクラブ(資本金9000万円、大阪府大阪市中央区北浜3−5−19−518、早瀬政太郎社長)は、平成14年5月15日の臨時株主総会で解散を決議し、同日大阪地裁へ特別清算を申請した。申請代理人は三浦州夫弁護士(大阪府大阪市中央区北浜2−6−22、電話06−6202−5077)。
同社は、1986年(昭和61年)3月に設立。「ザ・サイプレスゴルフクラブ」(兵庫県氷上郡、91年6月オープン)を運営し、同ゴルフ場は「ダンロップレディース」が開催された実績を持つなど、ゴルフ場ランキングでも上位の人気を誇っていた。
オープン当初は、最終正会員700名を目標に会員を募集していたが、バブル崩壊後は会員権相場の下落もあり、現在の会員数は450名にとどまり、来場者数も毎年減少傾向にあった。
2001年12月期の年収入高は約7億5000万円と低迷し、大幅な債務超過に陥っていたうえ、預託金の返還請求も始まり、抜本的な対策を迫られていた。
そこで、クラブメンバーによって構成される新会社((株)サイプレスクラブ、資本金1億2880万円、兵庫県氷上郡氷上町三原60−1、大西久光社長)に対して、「ザ・サイプレスゴルフクラブ」の営業資産をすべて売却し、旧会社を清算する再建計画を策定。
このスキームにより、従来の預託金制のゴルフクラブから、事実上の株主会員制への移行を目指し、会員及び金融機関と協議を重ねていた。その結果、会員の支持や金融機関との合意を得られたことから、旧会社である当社は特別清算による処理となった。
なお、従来の会員には預託金に応じて20株を1プレー権とする新会社の株式が付与され、現在、新会社の運営によりゴルフ場は営業を続けている。
負債は約280億円(金融債務約160億円、預託金約120億円)。
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