平成14年4月22日に整理回収機構(以下、RCC)より東京地裁へ会社更生法の適用を申し立てられていた(株)石岡カントリー倶楽部(資本金5000万円、東京都渋谷区広尾5−19−17、保全管理人村松謙一弁護士、従業員44人)は、5月10日に同地裁から更生手続き開始決定を受けた。
管財人には保全管理人の村松謙一弁護士(東京都中央区新川2-18-4、電話03-5566-0505)が選任されている。
同社は、ゴルフ場経営を目的として1985年(昭和60年)12月に設立された。その後用地買収が延びていたが90年に認可を受け、金融機関や大手商社のバックアップを受け茨城県東茨城郡でゴルフ場開発に着工、コースの設計については、プロゴルファーのジャック・ニクラウス氏が行った。
当初、メンバー制としてオープンすべく準備を行っていたが、近年のゴルフ場会員権市況の低迷から募集機会の決定がずれ込み、パブリック制のゴルフ場として94年12月に「石岡ゴルフ倶楽部」(18ホール、パー72)としてオープンした。
立地条件は都心とのアクセスが比較的良く、また比較的グレードの高いゴルフ場としてオープン当初の人気は上々で、97年6月期には年収入高約11億1500万円を計上、またプロゴルフツアーの「アコムインターナショナルトーナメント」が開催されるなど、知名度を高めていた。
こうしたなか、主力行であった旧・長銀が98年10月に、また旧・日債銀が98年12月に相次いで一時国有化されたことで同社の借入金はRCCに移行されていた。
近時は、景気低迷が続くなかで入場数に伸びはみられず、また客単価の低下から2001年同期の年収入高は約9億2000万円にダウン。
多額の借入金負担から毎期欠損計上を余儀なくされ債務超過状態となるなど余裕のない運営となり、主力債権者のRCCが「債務超過から脱却させるには裁判所の関与の下で再建を進めることが適切である」として、4月22日に会社更生手続き開始の申し立てを行っていた。
負債は約305億円。
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