平成16年9月28日に認定を受けたのは飯田建材工業(株)(東京都足立区、大楽和正代表=10月1日就任)で、認定を受けた目的は”金融機関や取引先等からの債権放棄を受けると共に、取引先等からの増資を受けることで過剰な有利子負担を解消し、経営基盤を強化すると共に、収益性の高い事業に経営資源をシフトさせ生産性の向上を目指す”ためとしている。
この認定を受けたことで「資産評価損の損金算入及び登録免許税の軽減の支援措置を受けること」が可能になる。
もっとも認定を受けた理由は、同社が施設を所有し会員権を発行している、ヴェルデ佐野カントリー倶楽部の処理の問題のようで、目的にある”債権放棄”の表現でも分かるが、同社の届け出書類「事業構築計画の内容」では、「ゴルフ場事業の営業譲渡、関係金融機関及びゴルフ会員からの債権放棄」で砕石砕砂生産・販売事業に専念するとしている。
つまり、同社の都合で会員の預託金(平成4年から1500万円他募集、会員数は公称1000名強)をカットし、ゴルフ場も売却するとしているわけだ。
この件に関して、本誌は取材を申し入れたが「預託金をカットして返還することで、大部分の会員の同意を得ている」と説明しているが、カット率や同意率についてはコメントを避けた。
本誌の調査によると、カット率は95%で、残り5%を弁済して解約するという内容。半年ほど前から会員と個別折衝し、これまでに90%以上の同意を得ているようだ。(目標は98%)
法的整理に拠らずに、任意で会員から多くの同意を得たのは、同社の取引先等の関係者に会員が多かったからとみられる。
一方、営業譲渡については10月中にも行う予定となっているが、ずれ込むのではないかとみられている。また、譲渡先については、今年2コースを買収した上場企業の関連会社とみられている。
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