富士カントリー(株)(資本金12億円、愛知県名古屋市中区錦3-23-31、清算人梅田吉道氏、従業員400人)は、平成16年12月15日に開催された臨時株主総会で解散を決議し、同日東京地裁へ特別清算を申請した。
申請代理人は中村清弁護士(東京都港区虎ノ門1-26-5、電話03-3580-1021)ほか5名。
当社は、1971年(昭和46年)12月に設立された。岐阜県恵那郡に明智ゴルフ場(77年7月別法人化)をオープンしたのを皮切りに、バブル崩壊後まで国内に12社25コースを、開発や買収の手法で傘下にしてきた。
戦略性に富んだコース設計が話題となりプロトーナメントが開催されたこともあり、当地区での知名度は高く、地元財界の社交場としての風格も有し、最盛期の97年11月期には、来場客の勧誘などの営業力を強化したほか、グループ企業の会員権受託販売事業が堅調だったことにより約115億5500万円の年収入高をあげていた。
近時は、直営のゴルフ場3か所
・小萱チェリークリークカントリークラブ(岐阜県可児市、18ホール〉
・富士カントリー出島倶楽部(現・富士OGMゴルフクラブ出島コース、茨城県新治郡、18H)
・富士カントリー市原倶楽部(現・富士OGMゴルフクラブ市原コース、千葉県市原市、18H)
の運営のほか、当社ゴルフ場及びグループ会社のゴルフ場内のレストランなどの経営を行っていたが、来場客の漸減傾向、プレーフィー単価の低下、付帯するレストラン収入の減少、受託会員権事業の低調などの要因が重なったため、2003年同期の年収入高は約78億1900万円にとどまっていた。
また、コース開発や買収資金に加え、グループ企業の資金調達窓口としての役割も担っていたことなどから借入金は高水準となっており、随時到来した会員権の償還期限も分割や株式化によって延命措置が施されていたが抜本的な解決策とはなりえず、資金事情は慢性的に厳しかった。
なお、運営する3つのゴルフ場は営業譲渡され、会員のプレー権は確保されている。負債は保証債務を含めて約1800億円。また、不動産業の(株)三正(負債1400億円、東京、7月破産)を抜いて今年最大の倒産となった。
経営するゴルフ場3コースは資産譲渡済みだが、譲渡先の企業名は12月22日に開く会員等への説明会で明らかにするとしている。調べでは、譲渡先はオリックス・グループのようだ。
↓↓↓関連ニュース
平成17年1月20日、富士エクセレント倶楽部が民事再生法
|