既報通り、平成17年5月に再生管財人の管理下から離れ、新経営に移行したジャパンセントラルGCだが、早くも転売されてことが分かった。新経営会社は、化粧品製造卸販売のステファニー化粧品(株)(東京都中央区)の子会社、コスメヴェル(株)(一家明雄社長、大阪市)で10月7日に営業譲渡されたという。
既に従業員はほぼ継承されているが、会員の処遇などについての説明はまだないという。ゴルフ場関係者によると、いずれ運営会社が設立され、コース名称も変更される見込みとなっており、詳細は今後詰めていくようだ。譲渡代金は約7億円と見られている。
同GCを経営していた(株)ジャパンセントラル(大阪市)は、平成16年7月に民事再生法を申請したが、申請会社が以前にクラブハウスと用地の約6割(残りは借地)を有限会社キッズ(大阪府藤井寺市)に売却していた経緯もあり、管財人の管理下となった。
その後管財人はキッズ所有用地と営業権、土地賃借権等の一切を6億円以上で売却する計画だったが、売却することが出来ずに今年5月にキッズへ譲渡していた。
管財人が4月の債権者集会でキッズへの売却を報告したところ、会員からキッズには長期的に保有する意志はないとして売却反対の決議も出ていた。その後司法判断で売却が許可されたが、結果的に4ヶ月ほどで経営が代わったことになる。ゴルフ場を売却した(株)ジャパンセントラルは7月13日に開始決定が出て、破産となっている。
ちなみに、ステファニー化粧品と言えば、代表者の一家明成氏が個人的にスポンサーとなり、南千葉GC会員との2人代表会社・有限会社大多喜ヒルズリゾート(一家氏と渡邊昌一氏との2人代表)で、今年7月に南千葉GCを買収したことで話題となった。
現在同GCは「南千葉ゴルフ&リゾート」(千葉県夷隅郡大多喜町)として運営され、乗用カートを今年9月に20台導入、11月にも5台導入予定とするなど設備投資も行っている。また破産事件ながら、旧会員には無償でプレー権を発行。その会員の登録は一応8月末で締め切り、正会員(譲渡可)1435名、年度会員(1親等へのみ相続可)で673名が登録したという。
同リゾートでは「会員理事の渡邊氏をはじめ、会員組織がしっかりしている。月例競技も盛ん。なるべく早く名変を再開したい」と話しており、破産から順調に立ち直りつつあるようだ。 |