北国リゾート開発(株)(小松市木場町セ1、設立平成元年4月、資本金2億7000万円、藤田勝男代表、従業員13名)は平成16年7月9日、東京地裁へ民事再生手続開始を申立てた。申立代理人は服部弘志弁護士(東京都中央区銀座1-8-14、電話13-3561-8686)。負債は約105億円(うち預託金(会員937名)債務約97億8000万円、金融債務約5億2800万円)。
同社は平成1年4月小松市をはじめ有力会社からの出資を得て設立されたゴルフ場の経営会社。平成5年11月に「小松カントリークラブ」を竣工、平成6年4月正式オープンした。
小松市南西部に広がる144万平方メートルの広大な敷地に設計された18ホール、パー72の丘陵コース。石川県下では環境アセスメント制定後の初めてのゴルフ場であり、ホールごとに完全に独立した設計となっている。
平成7年に石川県内にある大手ゴルフ場運営会社の系列となり、各種大会の開催などで知名度も高め、国道8号線小松バイパスの開通による交通アクセス向上による入場者数の増加にも期待されていた。
しかし、長期不況で入場者数は伸び悩んでいたうえ、プレー代金の下落もあって業績は低下、平成15年12月期は年商4億2500万円にとどまり、累積赤字は5億5700万円に膨らんでいた。また、同年11月に大手ゴルフ場経営会社の系列から離れたが、9230万円の株式買戻資金が発生した。
さらに、会員権の償還問題も深刻化、対応するため平成15年10月に有限責任中間法人を設立。同法人に参加した会員が預託金を信託譲渡して一元管理するという方策を打ち出し、会員制ゴルフ場再建の新手法として業界関係者から注目を集めていたが、現状は参加会員が50%強にとどまっていた。
この間、一部会員から預託金の返還訴訟が相次ぎ、会員間の公平を保ちプレー権を確保するため民事再生による再建を選択した。
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平成20年2月12日、東京地裁から再生手続き終結の決定を受ける
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