(株)日動の再生計画案がこのほど会員を含む債権者に配布された。同社の会員には、単独コースの会員と共通会員がおり、加えて両コースを抱えて自主再建に無理があることなどから、会社分割などの手法を活用するなど、手の込んだ計画案となっている。また、松田コースについては将来的にゴールドマン・サックス(GS)グループの傘下にはいることも明記している。
計画案によると、完全な形での自主再建では「破産配当を上回る弁済原資を得ることは不可能」との結論で、会社分割で松田コースを分離・独立させることにしたとしている。
その松田コースを経営する会社を売却して弁済原資を調達。売却先はGSグループだが、同コースは根抵当権設定に関する訴訟問題等も抱えているため、その問題が解決済みとなると想定される平成18年12月末日に、株式の譲渡という方法で売却する予定となっている。一方で(株)日動は継続して御殿場コースを経営することになる。
会員(計約4万人、預託金総額約582億円)に対する再生条件は、退会会員の場合は一般債権者と同様で、弁済率は”御殿場コースの退会者の割合に応じて”変動する。退会割合が「0〜3割以下が2%」、3割超〜4割以下が1.6%」、「4割超〜5割以下が1.3%」を弁済するとしており、弁済時期は再生計画案の認可決定の日から、”3年後の応当日”で、一括弁済となる。
一方継続会員は、御殿場コースの単独会員の場合、預託金の90%カット(カット時期は、確定の日から3年後の応当日)で、残り10%を新預託金とし10年据置となる(据置期間満了後は経営利益の2分の1を返還資金として抽選返還)。
松田コースは、移転を承諾することを条件に継続会員となり、会員権はプレー会員権(無額面・譲渡可)となるが、同時に弁済(弁済率は退会会員と同じ)も受けられる。
また、共通会員は共通会員制が廃止となるため、
@ 御殿場コースのみの会員、
A 松田コースのみの会員(預託金の弁済あり)、
B 松田、御殿場コース両方の会員(預託金の弁済無し)、
を選択できるようにしている。この計画案の決議は、5月31日必着の書面で行われる。
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