日本経済が2年連続でマイナス成長となったものの、ゴルフ場の入場者数はプラス成長となっている。
ゴルフ場利用税に基づいた入場者数は、NGKの発表によると平成20年度(20年3月〜21年2月)まで4年連続で増加。今年1〜2月に天候不順や急激な経済の悪化等なければ、入場者数は前年度並みか多少の成長が見込める。
新規開場ゴルフ場は少ない(20年4コース、21年2コース)ことで、1コース当たりの入場者数も4年間微増している。バブル崩壊以降、最悪期は平成16年度の3万4777人で、それと比較すると21年度は3万7177人で2400人も増加し、需給バランスは改善しつつある。入場者増で従業員の志気も高まり、用品市場も活性化する。
今後、入場者がより増加すれば会員権の価値も高まる。いずれにしろ、ゴルフ界の成長のキーポイントは、入場者数となる。
入場者増の一翼を担ったのは女性来場者。女性に焦点を当てたイペン卜企画やサービスの他に、レディステイ・クラブハウスの女性施設などハード面の改良、改善を行ってきたゴルフ場が多い。女性のゴルフ・ファッションに焦点を当てたTV番組や雑誌も多くなった。
一方、ネットリサーチの事業を行っているDIMSDRIVE事務局は昨年、「ゴルフをしたことのない人の”ゴルフをしない理由”」について調査している。それによると”オヤジくさいイメージ”との回答が11・6%。以前はもっと多くの女性や若者がオヤジくさいと回答していただろう。
調査では、62・4%が”お金がかかりそう”なのでゴルフをしないと回答している。現在は、多くのゴルフ場で平日1万円以下でプレーできる。このお金がかかりそうという意識を払拭するのがゴルフ界の課題といえる。
付け加えると、北海道ではフェアウェイの陥没でプレー中の女性が死亡している。また、昨年はゴルフ場で働いていた作業員が不慮の事故に遭つっいる。乗用カー卜による事故も多い。「ゴルフ場は危険」というイメージが生まれないように安全管理の徹底も必要だ。
▼ ゴルフ業界は創意工夫でデフレ圧力の克服を
▼ 料金高い、オヤジくさい等のイメージを一新へ
▼ 環境問題は継続の課題、ゴルフ場の特性も生かせる
▼ 倒産・経営交代のゴルフ場の減少は今後も続く
▼ 会員権相場は低迷続く、個人ニーズの掘り起こし必要
▼ 用品業界はカジュアル化をさらに進めた商品開発を
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