阿山カンツリー倶楽部(18H、三重県伊賀市円徳院1636)を経営する阿山カンツリー(株)(中田勝利社長、本社=コース、資本金1000万円と運営会社の(株)ヒューマン・トータル・マネイジメント(代表は豊田國廣氏、本社=コースの2社は9月5日、会員から大阪地裁ヘ会社更正法の適用を申し立てられ、同日更生手続きに基づく保全管理命令を受けたことが判明した。
会員側の申請代理人は四宮章夫弁護士他(弁護士法人淀屋橋・山上合同、TEL06-6202-9666。保全管理人には石井教文弁護士(弁護士法人大阪西総合法律事務所、TEL06-6208-8771が選任され、同CCは保全管理人の管理下で営業している。
同CCは、平成4年に旧・ニチゴがデイリー&ジャパンカンツリークラブの名称でオープン後、平成9年に経営会社のデイリーアンドジャパン(株)を日本不動産地所(大阪市北区に譲渡し経営交代した。
その後、平成11年には名称を現在の阿山カンツリー倶楽部に変更、経営会社についても平成13年5月にデイリーアンドジャパン(株)から阿山カンツリー(株)に商号変更した。また平成18年にはゴルフ場の運営を(株)ヒューマン・トータル・マネイジメントに委託し現在に至っていた。
一方、関係者によると平成13年には預託金返還請求に対応すべく、預託金の「分券案」を提示。額面に応じた減額を提案すると共に経営会社の阿山力ンツリー(株)の株式49%を会員側が保有するというものだったが、法律上成立しないことが発覚するなどで実現せず問題も生じていたという。
今回、更生法申請に至った経緯は、今年6月16日に(株)整理回収機構(RCCから競売申立てがあったことに対し、倶楽部から会員ヘの報告がなく、また救済措置もとられていないことから、会員有志5名が会員の権利を守るペく「新阿山会」を発足し、法的手段を講じたという。
同会では「再建方法について我々の希望としては、スポンサーによるものではなく、会員自らが運営する株主会員制を採用したいと考えている」と話している。
なお、負債額は約230億円で内預託金は約160億円とみられている。
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