本紙既報の「レジャー白書」によると、平成19年はゴルフの参加率が減少しつつもプレー回数、費用が増えていたが、年代性別では全般的に女性の参加率が高まり、かつ50歳以上のシニア化が進んでいることが明らかになった他、次世代の主力となるはずの男性30〜40歳代で参加率が低迷していることがわかった。
平成19年のコースやゴルフ練習場の全体の参加率は既報通り、コースが7・5%で前年比0・6ポイント(以下Pと略)減、練習場が7・3%で0・7P減となった。
男女別参加率は、男性がコース12・6%前年比2・3P減、練習場が11・3%で3・2P減となったが、女性はコース2・6%で0・9P増、練習場3・4%で1・4P増となった。
男性の年代別では、コースで参加率トップは「50代」の19・0%で、前年の18年と比べると2・7P増となる。
30代と40代はそれぞれ10・1P、12・6Pと低く前年よりも参加率を3P以上落としたが、潜在的需要は比較的高く、経済的要因やプレー相手の関係で参加率を落としたと推測できる。
また、練習場は4・9%で3・4P増となった「10代」以外はすべてマイナスとなっている。
女性は、コースで参加率トップは「50代」の4・8%で、前年比では1・3P増となった。以下、「60代」2・9%で1・8P増、「30代」2・5%で2・1P増と女性は3世代で伸びた。
練習場はデータのない10代以外のすべての世代で増加し、しかも潜在需要は60代以上を除きプラスとなっており、女性の間で”プチゴルフプーム”が垣間見られるデータとなっている。
ゴルフ関係はコース、練習場とも利用者の高齢化が進んでおり、白書では50代以上が占める”シニア化率”がコースで1997年は39・7%だったのが、10年後の2007年は64・7%となり25P進んだと紹介。
ゴルフ練習場は34・6%が20・2P進み54・7%となり、ともに50代以上の比率が50%以上を占める”シニア化種目”の仲間入りをした。
ちなみに、ゴルフ(コース)は余暇活動種目の10番目にシニア化比率が高く、スポーツでは全体2位のゲートボール82%に次いで高いという。
それだけ、ゴルフは高齢者に優しいスポーツとなっているものだが、増加傾向のあるジュニア世代以上にコアとなるペき30、40代の需要をいかに取り込むかがゴルフ業界の当面の課題となりそうだ。
なお、地域別(23地域で集計)でコースの参加率(男女計)をみると、長野・山梨県が12・5%(前年5・6%)でトップ。
2位岐阜県11・1%(前年データなし)、3位東京都10・7%(8・0%)など5地域(前年は7地域)で10%以上を記録した。
ただし、前年を上回ったのは上記3地域と大阪を含めた4地域しかなかった。練習場は10%以上が岐阜県など4地域で、7地域で前年を上回った。
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