ゴルフ場運営大手の(株)アコーディア・ゴルフ(竹生道巨社長、東京都渋谷区、TEL03-6688-1500)は、5月29日付けでパブリック運営のブリティッシュガーデンクラブ(18H、山梨県都留市朝日馬場1407、TEL0554-20-4111)を買収したことを明らかにした。
ゴルフ場・ホテル、リゾート運営のリゾートソリューション(株)(東京都新宿区、略称=リソル)から、同Cを所有・運営するプリティッシュガーデンクラブ(株)(田中謙史代表、東京都渋谷区代々木2-28-7、資本金1000万円=平成17年4月設立)の全株式(200株)を5月29日付けで取得し、傘下に収めた。
アコーディアでは、収益改善の見込めるゴルフ場を買収し、取得後の収益向上を図ることを成長戦略の1つとしており、過去取得したゴルフ場と同様に収益面、利益面において改善を行い、同企業グループの連結業績の向上に貢献できる見込みとしている。
また、同Cは中央自動車道・大月ICから車で約20分と東京都多摩地区をはじめ首都圏からのアクセスに恵まれた立地にあり、都留の森に広がるコースは英国の伝統美をモチーフにしたクラブハウスとともに、存分にプレーを楽しんでいただける快適な環境とサービスを提供しているという。
同Cの取得で、アコーディアとしては山梨県内及び中央道沿線で保有する初めてのゴルフ場になる。
株式を取得した会社の平成19年2月期決算は、営業収益が4億6800万円で営案利益500万円、経常利益と当期利益は200万円の損失。総資産は2億1900万円で純資産は1200万円のマイナスであった。株式の取得代金についでは明らかにしていない。
同Cは平成6年にオープン。ミサワホームグループが高級法人会員制を目指し、4000万円(預託金3200万円)と、5000万円(3750万円)で会員を募集。
12年には預託金の償還期限を迎え、会員権の分割を行ったりした。しかし、ミサワホーム(株)など当時のグループ31社が平成16年12月末に産業再生機構からの支援を受けることが決定。
これで海外2カ所を含む10ゴルフ場の売却を決め17年1月にはゴルフ場運営3社の民事再生法を申請、またブリティッシュガーデンなど直系5コースは1月末に新設会社へ営業譲渡するとともに会員には預託金を返還し、パブリック運営に転換した。
5コースの新設会社は、三菱UFJ証券が中心になり募ったゴルフ場再生ファンド・ジャパンゴルフプロジェクト(JGP)の傘下となり、リソルがファンド・ゴルフ場の運営管理を担当した。
その後JGPは、ミサワ北海道GR(現・北海道白老GR、18H、北海道)を平成18年6月に、ミサワ杜の公園GC(現・杜の公園GC、同、宮城県)を18年10月に売却。ブリティッシュは今年4月からJGPからも離れたという。
リソルとしては、これで運営ゴルフ場が1コース減少する。同社はゴルフ場事業に関しては再生バリューアップ、運営受託を主力としてゴルフ場取得も視野にある一方で、直営や運営受託のゴルフ場を売却する戦略も取っており、今後条件が合えば半数程度は売却する可能性もある模様だ。
→ ゴルフ場名を「大月ガーデンゴルフクラブ」に変更
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