バブル崩壊以降から19年3月末までの法的整理コースを分析
法的整理ゴルフ場、694コースと700コースに迫る

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 本誌ではこのほど、バブル崩壊以降から今年3月までに法的整理(民事再生法や和議・会社更生法・特別精算・破産)を申請した既設ゴルフ場を、都道府県別、開場年別等で集計した。

 それによると、平成19年3月までに法的整理を申請した企業は計549件(前年同期比58件増)となり、コース数は既設694コース(63コース増)、建設・認可48コース(2コース増)となった。

 もっとも、これらには法的整理申請後に完全閉鎖した1コース(吾妻高原G場)や、一度法的整理手続きが終了して2度目の法的整理となった4コースもあり、これらを除く実質的な法的整理の既設ゴルフ場数は689コースということになる。

 これらコースの開場年別内訳は、平成4年が51コース(前年同期比6コース増、以下同)で前年に続き最多となり、以下平成5年46コース(4コース増)であった。以下、44コースで昭和50年(5コース増)、平成3年(2コース増)が並び、昭和49年34コース(3コース増)、平成2年32コース(前年と同)などとなった。

 依然、高額募集したバブル期前後や、専業グループがゴルフ場を拡大した昭和50年前後が多く、バブル期前後の昭和62年から平成8年までの10年間では334コース(26コース増)で同期間に開場した771コースの43・3%(3・5ポイント増)が申請、昭和45年から54年までの10年間(既設開場数は774コース)では202コース(24コース増)、26・1%(3・2ポイント増)が申請した。

 既設ゴルフ場における法的整理コース数の比率は29・2%(2・5ポイント増)で、所在地を東西に分けると東日本29・4%(3・0ポイント増)、西日本29・0%(1・9ポイント増)となり、今回は東日本で比率が高まった。

 一方、都道府県別では件数では前年と同じだった兵庫と5コース増の北海道が53コースで並びトップ、以下、千葉51コース(5コース増)、栃木50コース(11コース増)、茨城49コース(前年と同)と、既設ゴルフ場数が100コースを越える道県で上位を占めた。

 前年同期と比べた増加数は栃木が11コースと唯一2桁増加、北海道・群馬・千葉5コース増、福島・岡山4コース増となった。

 都道府県別の法的整理ゴルフ場の比率では、前年同様に福井が54・5%(前年と同)でトップ、以下、奈良45・5%(6・1ポイント増)、香川45・0%(前年と同)、福島42・6%(3・9ポイント増)、石川40・0%(4・0ポイント増)、群馬39・0%(5・3ポイント増)、茨城38・6%(前年と同)等となり、25府県(4県増)で3割を超えた。

 関東では東京5・0%、神奈川17・6%、埼玉17・9%の3都府県で全国平均を下回った。全国で比率が2桁を割ったのは上記の東京都を含め6都県となったが、前年より1県減少した。

 運営形態別では689コース中96・4%(0・7ポイント増)に当たる664コースが会員制だった。

 今年3月の法的整理は、7日に石地シーサイドCC(新潟県、(株)石地観光開発)、9日に月夜野CC(群馬県、大峰高原開発(株))、14日にサンフォレストGC(岡山県、(株)三洋スカイリゾート)、19日に栃木インターCC(栃木県、栃木インターCC(株))、30日に松名CC(愛知県、小原興業(株))の5件5コース。

 いずれも民事再生法の申請で、計5件の負債総額は516億9000万円だった。

 ゴルフ場法的整理は峠を越えてきているが、昨年3月は法的整理がゼロ件だっただけに、5件の増加となった。今年4月には老舗ゴルフ場企業の総武都市開発が民事再生法を申請したように、まだ目が離せなくなっている。


法的整理ゴルフ場の年別倒産件数・負債総額推移
3 4 5 6 7 8 9 10
件   数 2 3 6 3 6 4 9 11
既設コース数 0 3 5 2 6 2 29 14
建設・認可数 2 0 3 1 0 2 4 2
負債(億円) 4,066 1,626 4,305 237 2,120 1,216 4,501 5,094

11 12 13 14 15 16 17 18 19
27 25 57 98 80 82 71 52 13
20 26 63 130 132 110 80 59 13
9 4 3 5 3 4 4 2 0
6,417 12,077 14,464 30,239 20,192 19,239 14,005 5,781 1,700

合   計
件   数 549
既設コース数 694
建設・認可数 48
負債(億円) 147,281
平成19年は3月末までの段階

バブル崩壊後の県別法的整理コース数

東 日 本 西 日 本
既設コース 法的整理 整理率 建設・認可
北海道 179 53 29・6% 4
青森 14 2 14・3%
秋田 18 4 22・2%
岩手 25 2 8・0%
山形 19 6 31・6%
宮城 40 14 35・0%
福島 61 26 42・6% 3
茨城 127 49 38・6% 2
栃木 139 50 36・0% 3
群馬 82 32 39・0% 2
埼玉 84 15 17・9% 4
千葉 154 51 33・1% 8
東京 20 1 5・0%
神奈川 51 9 17・6%
新潟 46 17 37・0% 1
長野 77 6 7・8% 1
山梨 41 15 36・6%
静岡 90 20 22・2%
合 計 1,268 335 26・4% 27
既設コース 法的整理 整理率 建設・認可
愛知 54 5 9・3%
岐阜 88 24 27・3% 1
富山 16 1 6・3%
石川 25 10 40・0% 1
福井 11 6 54・5%
三重 78 27 34・6% 1
滋賀 42 12 28・6%
京都 33 10 30・3%
奈良 33 15 45・5% 1
和歌山 23 7 30・4% 2
大阪 38 14 36・8%
兵庫 157 53 33・8% 5
岡山 55 20 36・4%
広島 52 8 15・4% 1
鳥取 14 4 28・6%
島根 11 1 9・1%
山口 37 14 37・8% 1
香川 20 9 45・0%
徳島 14 5 35・7%
高知 11 3 27・3%
愛媛 22 8 36・4%
福岡 57 12 21・1%
佐賀 21 4 19・0%
長崎 26 10 38・5% 1
大分 25 3 12・0% 2
熊本 43 13 30・2% 1
宮崎 30 10 33・3%
鹿児島 32 4 12・5% 2
沖縄 24 5 20・8%
合 計 1,094 296 27・1% 19
既設コース 法的整理 整理率 建設・認可
東日本 1,267 372 29・4% 28
西日本 1,092 317 29・0% 20
全  国 2,359 689 29・2% 48
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開場年代別法的整理コース数
開場年代別法的整理コース数
開場年 コース数 整理数
昭和44年 25 5 20・0%
45年 27 7 25・9%
46年 38 7 18・4%
47年 37 12 32・4%
48年 89 20 22・7%
49年 130 34 26・2%
50年 151 44 29・1%
51年 120 25 20・8%
52年 88 25 28・4%
53年 56 13 23・2%
54年 39 15 38・5%
55年 20 5 25・0%
56年 11 3 27・3%
57年 17 6 35・3%
58年 14 6 42・9%
59年 25 9 36・0%
60年 35 15 42・9%
開場年 コース数 整理数
昭和61年 39 13 33・3%
62年 48 22 45・0%
63年 52 27 51・9%
平成元年 80 28 35・0%
2年 83 32 38・6%
3年 113 44 38・9%
4年 99 51 51・5%
5年 92 46 50・0%
6年 73 26 35・6%
7年 66 27 40・9%
8年 65 31 47・7%
9年 34 10 29・4%
10年 32 14 43・8%
11年 24 9 37・5%
12年 25 5 20・0%
13年 16 3 18・8%
14年 6 1 16・7%

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一季出版株式会社発行のゴルフ特信を参照させて頂きました。

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