平成18年度(18年4月〜19年3月)の国内ゴルフ場価格(任意売買代金、営業譲渡代金、、法的整理時のスポンサー拠出金、競売価額、不動産鑑定価額等含む)が判明したゴルフ場は延べ72コース(内パブリック19コース)で、その内の売買が成立したゴルフ場の1コース平均の価格は、前年度比で1.5倍に高騰していることが明らかになった。
売買の成立・不成立にかかわりなく、判明72コースの1コース平均の価格を算出すると、14億7713万円で、前年度(52コース)の8億9392万円と比較すると、5億8321万円のアップ、比率では65.2%の増加となった。72コース中で10億円を上回る価格を付けたのは、半数に当たる36コースとなった。
売買が成立した50コースでみると、1コース平均は15億4089万円で、前年度(43コース)の9億9564万円と比較すると5億4525万円のアップ、率では54・8%の増加になっている。
但し、50億円以上の売買価格となったゴルフ場は、前年度はパシフィックマネジメント(株)が経営株を84億円で買収した相武CC(18H、東京都)、ゴールドマン・サックス(GS)グループが約53億円で落札した、ザ・サザンリンクスGC(18H、沖縄県)の2コースとなっていたが、今回はGSグループが入札で経営株を53億5000万円で取得した神戸ロイヤルパインズGC(18H、兵庫県)の1コースにとどまった。
売買成立の50コースで、50億円を超えるコースが減り、最高額も前年度に及ばなかったにもかかわらず、1コース平均の価格が1・5倍となったのは、10億円を超える価格の付いたゴルフ場が、前年度の8コース(43コース中の16・8%)から24コース(50コース中の46・2%)に増加したため。
30〜40億円台の価格を付けたゴルフ場はダイナシティGC、祁答院GCなど計8コース(複数ゴルフ場で合計の価格が判明している場合は按分)にのぼる。
ちなみに、1回の取引で最高額となったのは、西武グループが、おおむらさきGC(27H、埼玉県)等3コースをセットでパシフィックマネジメント(株)に売却したときの代金で、「141億円」だった。
このように、ゴルフ場の価格が高騰した背景には、外資系のGSグループやPGグループは勿論のこと、オリックス・グループやパシフィックマネジメント、リゾートソリューション、そのほか国内の投資会社などが競ってゴルフ場の買収を進めていることにあるようだ。
国内の中小企業も転売を画策してゴルフ場を買収する例もあり、ゴルフ場の売買は過熱気味といえよう。
ちなみに、最も売買価格が安かった小諸高原GC(18H、長野県)を経営する浅間高原観光開発(株)の株式代金の”6000円”だが、同社の預託金と金融債務を含む負債約14億3000万円も引き継いでいるので、低価格になったという。
なお、今回の売買の基礎データである個別ゴルフ場の売買金額や鑑定価額、売買形態等は、今年5月中旬に発行予定のゴルフ特信資料集「2007年ゴルフ場企業グループ&系列」(予定価格5000円、税込み、送料別=特信読者は送料サービス、購入予約受付中)に一覧表で掲載する。
問い合わせ先・一季出版(株)
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