株式上場する各社の今年度中間期(4〜9月)の決算発表が相次いでいる。株式市場は米国のサブプライムローン問題に関連して金融不安や円高の進行で日経平均株価が今年最安値を記録するなど低迷しているが、上場各杜のゴルフ場運営部門は入場者数の回復もあって好調な報告が多くなっている。
既報通り、(株)アコーディア・ゴルフは9月の月次報告で既存92コースの今年4〜9月のゴルフ場入場者数は4・1%増で、売上高は3・4%増、新規の運営受託等を含む全体(9月時点で運営l28コース)では人場者数14・9%増、売上高12・2%増となった。
20年度中間期の決算短信では営業収益3・2%増、営業利益3・4%増、経常利益3・2%増で、中間利益は53億9100万円だったものの、スポーツ振興(株)の税務上の繰越欠損金がなくなったこと等から法人税、住民税及び事業税が増加し、前年同期比では19・5%減だった。
三井不動産グループのリゾートソリューション(株)(略称リソル)の同中間期決算短信では、売上高は8・2%増で、経常利益95・9%増、中間純利益が54%増と発表。ゴルフ場・ホテルの運営事業部門の売上高は88億7660万円(7・1%増)、営業費用80億7952万円(5・8%増)で営業利益は7億9707万円(22・5%増)となっている。
ゴルフ場事業は運営受託を含め26コースを運営しているが、当中間期の1コース当たりの入場者数は前年同期に比べ約10%の増加になったという。
利用者の囲い込みとタイムリーな企画及び訪問営業の徹底によってリピーターが増加した他、早朝・薄暮営業を今季から本格的に導入したことが奏功したという。なお、同期に再生パリューアップした兵庫のゴルフ場を売却(運営は受託)した。
東急不動産は同中間期の連結決算短信で、ゴルフ場部門の売上高は53億円(運営20コース)で、前年同期の47億円(19コース)よりも5億円増えたという。
一方、パシフィックゴルフグループインターナショナルホールディングス(株)(PGGIH)は11月12日に19年12月期(1〜12月)の業績予想を上方修正し発表した。(PGGIH第3四半期決算、開示方針を変更し発表、営業収益・来場者数で2桁増も、平均客単価は3%減)
前回発表時より営業収益は0・7%減の18億8600万円となったが、営業利益で7億200万円(251%増)、経常利益で12億95000万円(115・8%増)、当期純利益で41億3100万年(726・2%増)が見込まれるという。
当期から導人した株主優待プログラムの利用率及びその他経費が予想より低減し、営業利益及び経常利益が予想を上回った。またグループ組織再編に伴う子会社の吸収合併で特別利益が発生する見込みとしている。
合併するのはPGM等の持株会社であるパシフィックゴルフグループ(株)で、合併期日は12月26日。なお、同社の株価は発表翌日の13日に10%近く上昇し、10万円を回復した。
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