大成建設(株)(東京都新宿区)は、系列の会員制ゴルフ場、白河高原カントリークラブ(18H、福島県西白河郡西郷村大字真船、TEL0248-36-2211)を売却する意向を固めた。
このほど同CCを経営する白河高原開発(株)(関哲雄社長)と連名で、同CCの会員に通知したもの。
同開発の株式を売却する方針で、売却先は同じ芙蓉グループの一員であり、大成建設グループとも親しい関係にある不動産業界大手の東京建物(株)(東京都中央区、東証一部上場)を予定、「今般、会社売却を前提とした協議を開始することになり、基本協定を締結した」という。
通知によれば、東京建物はゴルフ場事業に積極的に取り組み、レジャー・リゾート事業部門を大きな柱に育てていこうとしているところ。
売却時期は来年3月末日を予定、「同4月以降は同社のもとで、白河高原CCをゴルファーの期待に充分応える魅力あるゴルフ場に発展させて頂けるものと期待しております」と述べ、会員についても今までと同様に利用できると説明している。
同クラブは昭和38年に開場。那須地区に隣接したリゾートコースとして定評がある。同クラブでは「会員権の名変も従来通りで、退会希望の会員には預託金を返還している。(東京建物から)強いオファーがあり今回の話となった。
キャディを含め従業員はそのまま継承、何より同じ芙蓉グループで運営も何ら変わらないので心配はいりません」と話している。
会員は約750名が在籍、預託金は100万円が最も多く、その他220万円額面などがあるという。今年は11月25日まで営業、来年は4月中旬のオープンを予定している。
大成建設は既報通り、グループの東条GC(18H、兵庫県)を年内にも売却する方針を明らかにしたばかりだが、その売却に関しても東京建物(株)と交渉していることが分かった。
これまで同建設は平成16年に日光インターCC(現・日光Gパーク:ハレル、18H、栃木県)と、つくでCC(現・つくでGC:カムズ、18H、愛知県)を東京建物グループに売却した実績がある。
もっとも、大成建設本社では「(売却)交渉を開始するというだけで、今のところコメントできる段階にはない」と話している。
なお、東京建物は今年5月に再生計画が成立した河口湖CC(27H、山梨県)を傘下に収めるなど現在11コースを経営、福島県では羽鳥湖高原でリゾート事業や別荘販売も行っている。
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