平成18年上半期、全国ゴルフ場の経営交代は半減の53コースに(一季出版調べ)

ゴルフ会員権・トップ ゴルフ会員権相場 会社案内 格安物件 税金対策 取引の流れ 売買依頼書 お問い合わせ 質問Q&A
15年〜現在までのゴルフ場倒産・経営交代・買収等、関連記事まとめ

■17年の法的整理ゴルフ場件数

■15年から17年4月までの倒産ゴルフ場売買価格

■18年3月までの法的整理コースを県別・年代別に分析

 平成18年上半期に経営交代が判明した国内ゴルフ場は、31都道府県で会員制45コース、パブリック制8コースの53コースを数えた。前年同期は104コース(会員制90コース、パブリック・セミパブリック制14コース、前年同期のデータは一部修正、年間では170コース)だったので半減している。

 都道府県別に見ると、最も経営交代の多かったのは栃木県の5コースで、これに北海道・千葉・兵庫県の4コース、三重・山口県の3コースなどと続く。

 前年同期と比較して大きな変化があったのは、経営交代の理由や原因だ。今期は法的整理(民事再生法・会社更生法・特別精算・破産)によるものが22コースで全体の41.51%に過ぎず、一方で法的整理を伴わない任意の経営株式の売買や営業譲渡による経営交代が27コースで、全体の過半数を超す50.94%になった。(他競売コース)

 前年同期は、法的整理によるものが58コース(経営交代後に法的整理絡みの2コースを含む)、率では過半数を超す55.78%になっていた。任意の経営交代は40コース、率では38.46%だった。(他競売コース)。

 今期の任意による経営交代が増加した背景には”ゴルフ場経営は健全であると判断する企業・個人の増加”、”企業ブランドに汚点を残さないように法的整理を行わないで経営譲渡する企業の増加”などがあげられる。

 ちなみに、法的整理をした22コースの法的種別は、民事再生法11コース(前年同期22コース=以下同)、会社更生法8コース(27コース)、破産3コース(3コース)で、特別精算0コース(4コース)などだった。

 ゴルフ場を手放した側の状況をみると、外資系ではPG(PGGIH)グループとGSグループの各1コース。また、大手企業グループでは、日本生命のグループや三菱信託銀行系、名古屋鉄道系、清水建設系などが目立つ。

 取得した側で目立つのは”外資系の大幅な後退”と”上場した国内企業系列の躍進”。前年同期は、外資系が韓国系の7コースを含め32コース(30.77%)であったのに対して、今期はわずか4コース(7.55%、PGグループ2コース、GSグループ1コース、米国のエートスグループ1コース)にとどまった。

 一方で、国内上場企業系列は、オリックスグループ(7コース)、リゾートソリューション(2コース)、東急不動産(2コース)、A・Cホールディングス(同)の他にパシフィックマネジメントなど計19コース(PGグループの2コースは含めず)となった。またゴルフ場企業では、継続して市川造園グループが買収攻勢に出ている。

 このような国内企業の躍進は、金融機関のゴルフ場企業買収に対する評価の変化がある。ゴルフ場の経営内容や立地にもよるが、最近では「銀行がゴルフ場買収の融資を受け付ける」という。資力のある個人や個人企業が買収するケースも目立っている。

 経営交代の方法としては、会社の株式を取得したのが25コース(会社分割や減資後増資等を含む、前年同期57コース)で、ゴルフ場施設の買収や営業譲渡は28コース(41コース)となっている(前年同期は、その他6コース)。

 会員の処遇では、預託金をカットしてプレー権を保障するとしたケースは、会員を切り捨てても法的には問題のない競売や破産になったゴルフ場を含め16コース(前年同期36コース)と多いが、プレー会員権では会員権の売却損による損益通算が出来ないという理由からか、プレー会員権に移行したケースは前年同期の19コースから5コースと大きく減った。

 また、預託金を会員に全額返還して経営を譲渡する企業は前年同期の9コースから5コースとなった。


ゴルフ場名 所在地 旧経営・母体 買収企業・母体 交代理由 備考 会社処遇
コリー・デ・ルナ・GC 北海道 旧・小林企業グループ イアンゴルフグループ 破産 施設を買収 プレー権認める
スコットヒルGC 旧・地崎工業グループ タカガワグループ 民事再生法 株式を買収 預託金カットで
カバト国際GC 地元企業等 イアンゴルフグループ 経営再編 株式を買収 会員継承
C・シェイクスピア札幌G 旧・小林企業グループ A・Cホールディングス 破産 施設を買収 プレー会員権
六ヶ所CC 青森 附田建設(株) (株)下北スリーハンドレッド 経営再編 施設を買収 預託金カットで
グランデール久慈CC 岩手 ゼネラルビルディングG 成美デベロップメント(株) 競売 競売で落札 会員は継承せず
サンマリーナ玉庭GC 山形 旧・太陽住建(株) 有限会社アドバンス 競売精算 競売で落札 不明
ボナリ高原GC 福島 大村湾CCグループ (株)レイコフ 経営再編 営業譲渡 会員継承
岩城グリーンCC (株)トータルグリーン (株)サンフィールド 経営不振 施設を買収 会員は継承せず
オールドチャードGC 茨城 日生グループ 大林組 経営再編 株式を取得 預託金全額返還
ロイヤルCC 栃木 大木建設・松屋他 (株)染宮製作所系 経営再編 株式を取得 会員継承
思い川東急GC 東急建設 市川造園グループ 経営再編 営業譲渡 預託金全額返還
プレジデントCC 旧・住友銀行、鹿島建設 (株)サクセス・プロ 経営再編 株式を取得 --
チサンCC黒羽 PGグループ (株)染宮製作所系 経営再編 株式を取得 会員継承
矢板CC ミヤ興業(株) ユニマットグループ 破産絡み 営業譲渡 プレー会員権で
飯能くすの樹CC 埼玉 (株)西武飯能CC PGグループ 破産 施設を買収 プレー会員権で
成田GC 千葉 オービスグループ GSグループ 経営再編 株式を所得 会員継承
浜野GC GSグループ 会員 会社更生法 株式を取得 株式+預託金で
船橋CC オメガプロジェクトG (株)トーテム 経営再編 株式を取得 会員継承
松戸GC (株)松戸パブリックG 江戸川興行(株) 経営不振 営業譲渡 --
相武CC 東京 小野グループ パシフィックマネジメント 経営再編 株式を取得 会員継承
フォレストGC 新潟 (株)隆産業 小山観光開発(株) 経営不振 営業譲渡 預託金カットで
壮快美健館富士1ばんG 山梨 旧・(株)タカギリゾート (株)アーバンコーポR 経営再編 施設を買収 --
鳴沢GC 三菱信託銀行系 ホテルモントレグループ 経営再編 施設を買収 --
美並CC 岐阜 (株)さくらんぼ高原総合開発 市川造園グループ 破産絡み 施設を買収 プレー会員権で
ユーグリーン中津川GC ユニー(株) ユニマットグループ 民事再生法 株式を取得 プレー会員権で
ザ・グリーンハイランドGC 三重 シンコーグループ オリックスグループ 会社更生法 株式を取得 預託金カットで
グリーンヒル名張GC 日本ゴルフネットワーク 株主会員制へ 経営再編 株式を取得 会員継承
鳥羽CC 名古屋鉄道 リゾートソリューション(株) 経営再編 株式を取得 預託金全額返還
福知山CC 京都 (株)松村組 (株)近畿環境開発 民事再生法 株式を取得 預託金カットで
奈良若草CC 奈良 シンコーグループ オリックスグループ 会社更生法 株式を取得 預託金カットで
サンリゾートCC 和歌山 シンコーグループ オリックスグループ 会社更生法 株式を取得 預託金カットで
阪奈CC 大阪 樋口組系列 (株)アーバンコーポR 会社更生法 株式を取得 預託金カットで
三木セブンハンドレッドC 兵庫 シンコーグループ オリックスグループ 会社更生法 株式を取得 預託金カットで
六甲CC シンコーグループ オリックスグループ 会社更生法 株式を取得 預託金カットで
ロータリーGC シンコーグループ オリックスグループ 会社更生法 株式を取得 預託金カットで
吉川CC 清水建設 東急不動産(株) 経営再編で 株式を取得 会員継承
備中高原北房CC 岡山 (株)キタブンコーポR 日本植生(株) 民事再生法 株式を取得 預託金カットで
明日香CC 明日香カントリー(株) 滝本産業(株) 競売 施設を買収 プレー権認める
広島紅葉CC 広島 地主2社 A・Cホールディングス 経営再編 施設を買収 会員継承
鳥取CC吉岡温泉C 鳥取 地元企業連合 キャピタルマネージメント 民事再生法 営業譲渡 預託金カットで
クラシック島根CC 島根 第三セクター (株)レイコフ 民事再生法 営業譲渡 預託金カットで
浜田CC 筆頭株主の個人等 個人実業家 経営不振 株式を取得 会員継承
徳山CC 山口 個人 PGグループ 民事再生法 営業譲渡 預託金カットで
マタイ山口CC 日本マタイ(株) ユニマットグループ 経営再編 施設と運営権 --
萩・石見CC萩国際大学 市等支援法人 (株)石見ホールディングス 民事再生法 権利取得 --
瀬戸タックGC 香川 タックシステム(株)系列 今治造船グループ 民事再生法 営業譲渡 預託金カットで
見上CC庄内C 福岡 見上グループ 東急不動産(株) 民事再生法 株式を取得 預託金カットで
中原GC 佐賀 稲葉観光(株) 有限会社中原工業 競売 競売で落札 プレー権認める
雲仙G場 長崎 長崎県 地権者等の雲仙G場(株) 経営再編 経営権を確保 --
宮崎レイクサイドGC 宮崎 (株)今村建設 (株)コア代表者個人 民事再生法 営業譲渡 会員継承
鹿児島GC 鹿児島 南九州コカ・コーラ関連 リゾートソリューション(株) 経営再編 営業譲渡で 預託金全額返還
宜野座CC 沖縄 エス・バイ・エル(株) (株)エートスグループ 経営再編 施設を買収 --
※ プレー会員権:無額面で譲渡可

トップへ

一季出版株式会社発行のゴルフ特信を参照させて頂きました。

ゴルフ会員権ー椿ゴルフ
0120-010-546