為替日経平均商品先物・オプション・相場予測
サンライズ・レポート

(快刀乱麻一一相場界の出来事寸評)

LTCMに関する記事は下にあります

「タイガーファンドの破たんについて」は最下段  4/1記

 

フロントページへ戻る(明日の指針)

『大物ファンドマネージャーの大転び

 ビクター・ニ一ダーホッファー氏の場合』11/24

 月曜日、NHKスペシャルで放映されたビクター・二一ダーホッファー氏破産のてんまつは、恐らく興味をもって見られた方が多いと思う。常勝負け知らずでジョージ・ソロスとも親交があった、となるとこれはもう相場の世界では、雲上人としか言い様がない。そんな雲上人があっはなくコケてしまうなんて。それはもう、そのときの事情を是非とも聞いておきたい!相場に関わっている人は皆そう思った筈である。それにしても、良く聞けば聞くほど解らない。耳を疑うような内容で、唯々唖然、である。去年10月、こともあろうに、あのアジアに目を向け、タイ・バーツ、銀行などの立ち直りに賭けてしまったとは!そういえばこの種の、信じがたいニュースは時々、我々の情報に飛びこんでくる。ベアリングス社がコケた時も全く同様である。我々がごく身近なこととして、自分の皮膚感覚のように良く解っている日経ダウ平均のあの暴落を途中で強気するとは!しかももあの時は、一社員の失敗を取り返そう、と全社の頭脳を緒集した挙旬に、損失総額を見事8000億円にまで膨らませて、潰れてしまった訳である。矢張り外国の事情、それも遠い文化圏となると、勉強しているようで、全く基本的なことを読み聞違えてしまうものらしい。このことは、逆に我々が、アングロサクソンやラテン系文化圏の経済活動を観測する時にも、大いに自戒しなければならないことである。とにかく、その当時、当社も企業向け資産アドバイスとして身近な海外では最も注目すぺき売り!としていたのが、香港ハンセン指数、タイ・バーツなのだから、これは本当に鷲きである、そして次に、相場の基本的なテクニヅクとして、二ーダーホッファー氏の信じ難い手口が続く。東甫アジアで完膚無きまでに叩きのめされたビクター氏はその損を一気に取り返そうと、昨年10月22〜24日と340ドルばかり下がったNYダウ目がげて敢然と買いを入れた訳である。(恐らく7600〜8200ドルの逆張り圏の動きと見たためであろう)しかもそれが絶望酌なことに、株価総含指数S&Pのオプションでプットの売り、と最後の勝負に出てしまったのだからこれはもう狂気の沙汰である。ほんの1万分の1の正気も見られない手口である。ちなみにオブション、プットとは本来、一般的なプツト買いであるなら、値下がりの方に賭ける手口。それに対して、プット員いに相対するプット売りは手口として逆で結局買いのポジションと同じになる。そして、恐ろしいことにオプションの売というのは、現金証拠金は必要とせず、他の証券類を充当できる。(つまり、その時点で氏の現金の余裕ゼロと想定できる)。実際の手口は多分、プット売のしかも大きくインザマネーに玉を集中させ、NYダウが少しでも反発するなら、資金がなくても、効率良くしこたま儲けてやろう、という手口である。これ以外にプット売りを敢えてやろう、という理由はまず考えられない。競馬場で全てすって、到頭帰りの電車賃や腕時評、電子手帳まで売り払って、次のレースの万馬券につぎ込んでしまうのと何ら変わらない行為である。そして次の場面こそは、相場の世界の皮肉として誰もが一度は味わったことがあることだと思うが、27日500ドル大暴落の後、いよいよ土壇場の28日、朝安で万事休す、破産、となるが、売買を全て清算したその30分後あたりからダウは猛然と反発してしまう。ちなみに12月に入ると、ダウは8150辺りまで(丁度1000ドル近<)も反発する。とにかく細かいことは放映されなかったし、その当時の二一ダーホッファー氏の精神状態、投資環境も解らない。しかし、タイ関連の急落を逆張りで買い、次ぎにNYダウ(S&P)急落を逆張りで買い、これはいくら何でも乱暴過ぎる。しかも明らかに資金以上に買い進んで、俗に言う「テッポウ」まで打っているのである。ファンドマネージャーとしては完全に失狢である。とにかく資金が多くても少なくても、臆病にコツコツ当てるのが相場の普遍的な原則である。一気に取ろうとする人間は、結局のところ、自分のアベレージ(的中率)に自信がない、ということに他ならない。アベレージさえ高ければ、無理をせず安全運転に徹していても、自然に利益は嫌というほど転げ込んでくるものである。この原則が理解できない人は今すぐに相場の世界から即座に縁を切るべきである。

「LTCMの破綻について」

ロバート・マートン及び、マイロン・ショールズ、という相場の世界で最も有名なノーベル賞学者2人を抱えている巨大ファンド、LTCMの先頃の破たんについて解説と考察を試みてみます。現在から振り返って数年前の出来事を考察してみると、一見全てが容易に解明出来るかのように思えます。世界のデリバティブのシステムを考案した権威そのものである2人が加わっていながら、なぜこんなにも凄まじい破たんをきたしたのか、と不思議な気さえします。しかし、相場の事情というものは、その時の同時性に立ち返った時に、果たしてそれほど容易に先を見通せるものでしょうか。まず破たんの最大の原因を一言でいうなら、それはソビエト連邦の崩壊が引き起こしたエマージング債の大暴落、及びドル債の大暴騰、ということに尽きます。もともとこのファンドの特徴としては、世界のデリバティブの構造に対して非常に強く、あらゆる売買システムの間隙をついて確実に利ざやを狙う、という特徴がありました。金利スワップ、債権先物・オプション、各国通貨、などなど複雑極まりないシステムをその考案者が加わっているファンドが運用するのですから、それは当然といえば当然なことなのですが。そしてその当時は、ドル債、例年のように高くなったところを売り、エマージング債買い、というサヤ取りの真っ最中でした。この2種類の債権のさやは小幅ですが、確実に拡散と収縮を繰り返します。いわば一定のレンジ幅で繰り返されるうねりを何度も確実に取って行く投資方法です。彼らは各種デリバティブのさまざまな組み合わせを探って、たとえ幅は小さくても、最も確実なサヤを取る、ということを常に投資のターゲットとしたわけです。そしてファンドとしての運用額の巨大さ及び、常に狙い目としているサヤ取りの利幅の小ささ、この2つを前提としたときに、解決策はただひとつ、ということになったわけです。つまり、投資対象としてサヤを取る為に選択するのは、非常にレバレッジ(投資倍率)の高いものに集中していきます。レバレッジつまり、証拠金に対する損益倍率のことですが、先物をやったことのある方なら誰でもご存じのことですが、各銘柄の倍率、つまり1枚50,000円から100,000円ほどの証拠金に対して銘柄の実際の値動きが何千倍という倍率が文字通りその銘柄の投資妙味を決定する、といっても言い過ぎではないことです。それぐらい倍率というものは、重要な要素です。そしてこのファンドは当時、ドル債売りとエマージング債買いというストラドルの基本的投資額として20億ドル投じていました。利益目標としては、4%から12%も動けば十分というスタンスでの投資でした。そして20億ドルという投資額に対する問題は、丸代金です。例のレバレッジは約40数倍、つまり、投じた金額は20億ドルでも、実際に丸大金として投資していることになっている全額はなんと、9兆円以上。世界情勢に特別な変化がなく、例年と同じように推移していれば、それは限りなく完全に確実に取れるという方法と思えるものでした。少なくともその当時のファンドはそれで順調な運用を続けていました。しかし国際的に通用する巨大債権というのものは、歴史的大変動というものがあれば、それは実に恐ろしい動きをするものです。ソビエト崩壊という未曾有の事態の出現によって、その他もろもろのを周辺の債券類−エマージング債からの資金逃避、および大変動の際にはただひたすらドル債への異常なまでの資金集中を起こったのです。彼らのもくろんでいた、デリバティブのシステムを巧みに組み合わせて、限りなく安全確実という路線でやっていたはずのサヤ取りは、このようにしてほとんど脳天逆落とし、というぐらいの真っ向からの大負け、大曲がりとなってしまった訳です。いくらなんでも。代金9兆円という賭けをするなんて、と思われるかもしれませんが、その程度の出動は巨大ファンドは結構どこでもやっています。いずれとりあげますが、ジョージ・ソロスの今年年明けの60億ドルの大負け、というのも出動資金全額は、まとまった天文学的な額であったはずです。少ない利幅でも安全確実なうねりを繰り返し取り続ける、このような投資方法も30年に1度、あるいは50年に1度という大変動が訪れれば、もろくも崩れ去ります。とりわけその小さな利幅をレバレッジの高い市場システムを利用して巨額の利益を上げようとする戦法には、常に恐ろしい危険がつきまとう、と言える訳です。現在銀行など10数社が共同で36億ドル融資して、このファンドの再建が続けられているそうです。このファンドの破たんが示していることは、我々個人投資家にとっても、非常に身近な要素があります。投資資金、値洗い損益の倍率、証拠金、投資妙味の大小、そしてそれに伴うリスクの大きさということが、常に表裏一体となっています。損益倍率の大きさに引かれて賭け続けて行くうちに、いつの間にか相場そのものは、どうしようもなく小さなもみ合いに入っている、ということは誰もがよく体験することだと思います。それでも倍率が高ければ、少し動けば手数料などはすぐに抜けられる、という希望が常に目先にちらつきます。そして小動きモミ合いにすっかり感覚が慣れたころいきなり大冒頭、暴落という事態が出現するわけです。昨年のゴールドが最も典型的な例です。仮にあの時にゴールド売り、シルバー買いというストラドルを1万組み建てていたら一体どうなっていたでしょうか。このファンドの破綻のミニチュア版という事態出現となることは請け合いです。相場システムに余りにも通じていること、相場システム自体で利益を確保できると思うこと、これらには常に大きな危険が潜在している訳で、どのような動きも結局のところは相場そのものに他ならない、という基本は忘れてはならないわけです。最も良い投資の王道は、少ない建玉、大きなトレンドの丸取りに尽きます。しかし大きなトレンドの出ない時の相場の空しさ、もどかしさ、というものも実に限りないものがあります。その様な状況の時にこそ、むしろ市場管理行政は倍率の思い切り高い設定をしなければならないのです。逆説的に聞こえるかも知れませんが、倍率の異常な低さが揉み合い相場への巨額投資、相対的な手数料のバカ高さ、そして綿糸、大豆のような人気離散を生み出してしまうのです。倍率が高ければ高い程、無相場というものはなくなるのです。ただしそこで、余りにも倍率は高く、値動きは小さい、という場面に大きな資金をつぎ込む、という愚を冒しつつある、という時には、ロバート・マートン、マイロン・ショールズ、この2人のノーベル賞学者の顔を想い浮かべることです。

「タイガーファンドの破たんについて」  4/1記

ニーダーホッファーの破産、そして前回はロングタームキャピタルマネジメントの破綻。そして、今回はタイガーファンドの破綻と巨大資本やファンドマネジャーの失敗ばかりを特集子する欄、というような感があります。実際のところ失敗の手口ほど、多くを学べる機会はないのではないでしょうか。今回は昨日、つまり3月31日、まだ全く新しい出来事の最新の分析と論評です。

このファンドは商品をやっている方なら必ず1度か2度、名前を耳にしているはずです。最近最も有名だったのは、あの異常なまでにしつこいパラジウムの買いに次ぐ買で、これでどれだけの個人投資家が売り玉を絞め上げられて、最後に降参したか知れません。このパラジウムへの資金集中などにも、このファンドの性質の一端が現れています。そもそもこのファンドは20年ほど前に10億円足らずの資金で発足しています。そして、8年後にはなんと2兆2000億円約2,200倍という、ただただあきれるばかりのパフォーマンスを達成してきました。もちろんこの規模は、全く文句なく全米で最大規模のファンドをです。しかし個人投資家ではなく、ファンドというすそ野の広い公共的性格を持っている組織の投機活動というものは、どれだけ大きくなっても常に、更に儲け続け、どこまでも大きくしないとならない、という義務があります。その手口、全体としてのポートフォリオは複雑きわまりなく、為替、債券、株、そのほかのデリバティヴ、凡そあらゆる金融商品、現物、投資できるものはすべて国内、海外、と手を広げています。中でも際立っているのは先物に対する買い占め、玉絞め、つまり少しでも利益率の高いものへの徹底した資金投入です。前回書いたロングTermの破綻の時にはロシアの金融危機に際して、エマージング債の大暴落を読み切れず、それが彼らの破たんの原因になったと書きましたが、今回のタイガーファンドも、そのロシア金融危機に端を発しています。やはりその当時、エマージング債、それと猛烈な円高になりましたがその時に為替相場の為替相場で派手に逆目を食ってしまったこと、それとアジア全般に対する為替と株等の逆目、それらがその年代にはあったと思われます。大体において巨大資本の投機活動は、海外へ資金を振り向ける時、実に派手に負けるものだ、ということがひとつの参考として学ぶことができます。例のイギリスのベアリングス社も、シンガポールガホールあたりで日経平均を強気していたことから大負けに負けて、会社を潰しました。ニーダーホッファーも、アジアの株と為替を、暴落のさなかに買い続けました。自分にとって最も身近で熟知している、殆ど自分の住んでいる環境そのものといえるところにある銘柄から投資すること、これこそが、案外最も大事な投機の鉄則かも知れません。それはさておき、ロシアで最初の破綻の除草が始まり、2兆円以上の資金がわずか1年半で、つまり現在で4分の1に減らしてしまったのが、今回の破たんの全てです。この1年半ということは、最も明瞭に分かることは、証券界のIT革命に完全に乗り遅れた、あるいは次々と逆目を張っていったということに他なりません。このファンドのリーダージュリアン・ロバートソン氏は「現在のハイテク・インターネット・通信関連株の狂乱は、いずれ崩壊する。私自身が理解できない市場で、投資家をリスクにさらすことは意味がない」として、現在続行中の全てのファンドの清算を発表しました。この発言にも見られるように、IT関連株に対する強い違和感、この株高の流れに対する、どうしてもそりが合わない、どうやって手口を合わせていったら良いのか分からない、という困惑がうかがえます。思えば産業界で、鉄鋼株が全てになるとか、家電メーカーが全ての時代、運輸造船などが全て、資源株が全て、などなど、様々に時代的な主役が入れ替わる時があります。その主役が入れ替わる時には、理屈も何もないけた違いの買われ過ぎ、ということは必ずあります。そして5年−10年経つと、それらは自然に淘汰されて、残るべきものだけが残ります。それら全てを「相場の世界は相場」として先取りして買い続けるのが株の世界です。ファンドマネジャーの中心人物が相場というもの今さらそのように不信感を持ってもも仕方がない、という感じも否めません。実際にはもっと凄まじい相場を散々張ってきたのに今更何を言うか、ということです。しかしとにかく、全ての預託者に対し、75%で資金を還元する、というのは4分の1にまで減ってしまった全資金からすると、それなりに良心的な措置とは言えるのではないでしょうか。海外の銘柄、投機性の過ぎる銘柄、発展途上国に絡む銘柄、事情があまりにも急変するかもしれない銘柄その辺にあまりにも資金を注ぎ込むべきではない、このような教訓が残ると言えます。また自国内の株式でも時代的に根底的な激変があった時はそれを見抜かなければならない、これもとても重要なことだということを教えてくれます。それにしてもファンドいうのは、2兆円も越えてしまうと何と難しいものだろう、という気がします。利は薄くても確実に、という方向で行ってもロングTermのような危険は待っています。少ない資金で利幅の大きい投機性の高いものを狙うことで高いパフォーマンスを得る、つまり攻撃は最大の防御、という手法も大きな利幅を狙える代わりに、大きな損失の泥沼にはまることもあると言えます。巨大資本になればなるほど、そのパフォーマンスを常に高く保つのは、夜も寝られないほど大変な事業となる、ということが想像がつきます。私はそのような巨大資本の運用に関しては、丁度銀行の為替ディーラーがそれぞれ個人の裁量をある程度の額で任されていて、そのようなスタッフが複数集合していて全体として高いパフォーマンスを上げていく方法が一つの参考としてあるような気がします。例えば、海外債券を投資するという部門には20人のスタッフを抱えていて、そのスタッフの1人ひとりのパフォーマンスを全体として注意して見ていれば、そして一人ひとりが割当てられた枠を守っていれば、一気に破たんすることはあり得ないように思います。また、1番末端のディーラーを10人単位ぐらいでまとめるチーフマネジャー、そして大きな部門として統括部責任者そして更にファンド全体のリーダー、このような形の綿密な階層を整えていれば一遍に大きな失敗をするということはないのではないでしょうか。勿論、一人ひとりのパフォーマンスの高さを常に監視して一定に保ち、スランプになってきたディーラーは休ませる、という管理能力も必要とされますが。このように1番末端では個人個人の裁量があり、それを前提としてマネジメントするという戦略なら常に無数のディーラーの目を市場に対して持つ、ということが可能になります。これなら全体の戦略として、海外のある1つの為替なり証券市場なりに、大きな資金を注ぎ込む、という、一気に屋台骨を揺るがすような大失敗は避けられるのではないのではないでしょうか。それにしても、今のNY市場の先行き、及びこの株が大崩れした時、株ー土地へ向けて資産を思い切り注ぎ込んだアメリカの個人投資家は一体どうなるのだろう、という問題もひのファンドの破綻に関連して考えさせられることです。

「ジョージ・ソロス(クォンタム・ファンド)の失敗」

このページは何時の間にか、世界最大手の投資家及び投資家集団の失敗、破たん、破産のオンパレードとなってしのまった感があります。思えば前回、タイガー・ファンドの破たんを書いてから丁度ひと月後に、このジョージ・ソロスの運用する中核ファンドが続いて破綻した内容を公表する羽目になりました。このファンドは、文字通りジョージ・ソロスの中心とするファンドで、有名な実績も多く、広範な長い支持を得てきたものでした。92年にはこのファンドを最も有名にした大きな成果で、イギリスの政策を見越した上でのポンド売り作戦。次いで97年、世界の金融不安スパイラルの進行する状況の中で、特にアジアの株安、通貨安を見込んで、徹底した通貨の売り攻勢。そして次なるターゲットは、1番近い過去で、日本の金融不安、及び金融改革の政策の欠如を見越して、ものの見事に日本の銀行株売り崩し、などなど。いずれをとっても、水際だった世界情勢と、各国政府の政策に対する読みが当たっており、また投資方法も、極めてレバリッジの高い売り中心でりの先物市場、デリバティブ市場への徹底した殴り込みが特色でした。このように次々と当たっている時代には、これほど鋭敏、的確で、とどまるところを知らず、少なくともこのファンドが大きく曲がるということなどはなかなか想像がつきにくい、という実績に裏打ちされた手堅い印象もありました。しかし、相場の世界というものは、天才的な相場師でも、最も手堅い投資戦略を中核にする投資集団でも、常にどんな大きな落とし穴が待っているか分からない世界です。今までの破たんの例にもありましたが、今回のソロスの失敗の最大の舞台は、言わずと知れた、ニューヨーク株式のIT関連銘柄へのテクニカルな乗り込みの時期の完全な読み違えにあります。なにしろ、ニューヨークのナスダックを見てみれば一目瞭然ですが、5,000ポイントから実に短期間の間に40%の下落。主要銘柄の中には、60%-80%下落は当たり前、というものが目白押しです。このジャンルに対してほとんど素人が犯すような大間違い、しかも全米1-2の大資本でつぎ込んで行った訳です。この1番中心のクォンタム・ファンドを解散、縮小することによって、ソロス氏は事実上の相場の第一線からは引退するようです。そして、一応全体としてのファンド運用の方針転換を打ち出してはいます。つまり、これからは、あまりにも信用売買とか、指数先物売買を重視していたが、今後はその種類の、相場システムにはなるべく深入りせず、云ってみれば「絶対的利益の世界に復帰する」るという方針転換を宣言しています。これはつまり、信用システムではなく、丁度、現物株を丸代金で買うような、買ったものが2割値上がりすれば、その運用資金も2割増える、という実質的な世界での手堅い利益だけを求める、ということになります。そして顧客へのリターンも、今までのような30%以上、という華々しいものではなく、年15%ぐらいにとどめるものとする、という方針となっています。次々と華やかなヒットを飛ばして、高収益、高リターンを売り物にしてきたファンドの、極めてリーズナブルな原点への立ち返りと言えます。また、クォンタム・ファンドの投資家には、損をさせない十分な払い戻しを約束する、と明言した辺りも、豊富な資金を思わせる処置と言えます。さまざまな巨大資本の躓き、破綻を書き連ねてきましたが、ここに共通した要素として重要なものから上げてゆくと、第一には運用資本そのものが巨大化してゆくと、極めて運用自体が難しくなってくるということ。第二には、そのこととも絡まっていますが、徐々にレバリッジ(投資倍率)の大きな相場システムにのめり込んで行くということ。この2つが挙げられます。われわれ個人投資家にとっても、投資倍率の大きい市場システムは常に最も魅力なるシステムと映ります。この拡大された売買システムを上手く自分の投資戦略の中でコントロールすることこそが、先物市場のにおける最大のカギとなるわけです。

market analinve

賞を出そ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++