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      好評、続編です!

和本入門 江戸の本屋と本づくり

誠心堂書店 橋口侯之介著
平凡社
 平成19年10月発売 定価2310円(税込み)
四六判 269頁 装訂:杉本直子

前著『和本入門』についで
江戸期の書物事情を〈つくる〉〈売る〉〈読む〉
の視点から探求する
日本人の書物観を探る、専門古書店主からの提案

目次から
第一章 和本はめぐる
  復元、江戸の古本屋
第二章 本を「つくる」心情
  私家版の世界から
第三章 本ができるまで
  原価の秘密にせまる
第四章 本屋は仲間で売る
  本を広めた原動力
第五章 写本も売物だった
  手書きでも大きな影響力
第六章 書物は読者が育てる
  本を読むことの意味
第七章 統計で見る江戸時代の和本
  書物はどう広まったのか


 和本 をたくさん見ていると、なぜ? どうして? という疑問がたくさんわいてくる。
それを解明していくと、なるほどと目から鱗の落ちることが多い。
 そのなかから、人はどうして本を出したいのか、どうして本は捨てられないのか、日本人はなぜ本好きなのか といった問題にふれていくと、その大半は江戸時代のうちにできあがった観念だったことに気づく。
 和本がどのようにつくられていくのか、その工程から当時の原価を調べてみたり、本屋たちが集団で活動していくさまを知ることなどからも、本を考えていく当時の人のメンタリティーが見えてくる。
 すると、当時は本をつくるところから、売る、読むすべての過程で、一貫して共通の書物観があって、それが次々と伝えられていったことがわかった。
 書物は、書かれたものとしてだけ見ては本質にせまれない。それを読み、後世に伝えるところまでの長いスパンで考察するべきだろう。本書では、そのような見方から、その一端を紹介した。


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