橋口侯之介著 平凡社 2018年12月発売 定価3800円(本体) A5判 334頁 2006年の『和本入門』以来 日本人の書物観を探り続けて12年 専門古書店主からの提案です
目次から 序章 江戸時代の本屋というもの 第一章 本屋の日記から 風月庄左衛門の『日暦』 第二章 本屋仲間と古本 第三章 江戸時代の書籍流通 第四章 経師の役割 書物の担い手として 終章 書物の明治二十年問題
近世の本屋は出版、新刊販売、卸、古本売買など多様な業務 をこなしていた。中でも古本屋としての仕事が柱だった。 そこに独特な本屋の商習慣、層の厚い流通の担い手があった ことなどを多様な史料を用いて明らかにする。さらにその源 流となった中世までの経師を念頭に置くと共に明治にその和 本の世界が滅びる問題まで視点に入れるなど、書籍を担う人 たちの歴史の叙述である。