カラーフイルムの有効期限と保存

●なるべく新しいフイルムを仕入れること

モノクロフィルムと同様、どのカラーフィルムもフィルムの外箱には、乳剤番号とともに有効期限かスタンプされている。購人するときは必ず目をとおして、期限がきれていないかどうか、そしてなるべく新しいフィルムを仕入れるようにする。また、何本かのフィルムを仕入れるときは、なるべく乳剤番号をそろえて購入するのがよい。乳剤番号が変わると感度やカラーバランスが、微妙に違ってくることがあるからである。乳剤番号が同じなら特性も同じはずであるが、撮影条件が変わらないのに仕上がり結果が違ってきたときは、それは現像処理による影響といってよい。ただ、ネガカラーの場合の仕上がるプリントの濃さや色調の違いは、フィルムにはあまり関係がなく、一般的にはプリント技術の良し悪しによるものと考えてよい。有効期限は、期限がきれたときに突然使えなくなるのではなく、徐々に変質してくる。ついにはカブリか生じてまったく使えなくなるが、乳剤の変質のしかたは乳剤層によって違ってくるので、感度低下だけでなくカラーバランスも変化してくる。しかし、フィルムの保存状態が悪いと、有効期限内でも早期に変質するので注意したい。

第一に高温多湿が一番よくない。野菜や肉類と同様に、冷暗所の保存を心がける。そして長期間の保存には、冷蔵庫で保存する。ただし、この場合は冷蔵庫から出してすぐに開封するとフィルムに結露するので、使用する数時間前にフィルムをとり出しておくこと。また、湿度による変質も大きいから、使用直前に開封するよう、また撮影後もフィルムケースに密封しておくよう注意する。もちろん、直射日光にさらしたり、ストーブの熱にさらすのはよくない。フィルムを装填したカメラも同様であり、いずれにせよ、フィルムは熱と湿気が大敵であることを念頭におく。

●なるぺく早く現像すること  潜像の退行

撮影すると、フィルムの乳剤の内部に、眼には見えない潜像ができる。この潜像を、眼に見えるようにするのが現像であるが、この潜像は長時間放置すると退行現象をおこして弱くなる。そのため、画像か濃度不足になるわけだが、カラーの場合はそれぞれの乳剤層の性質が異なるので退行現象も異なり、ひいてはカラーバランスにも影響が生じることになる。だから、撮影後はなるべく早く現像に出す必要があるわけで、すぐに現像できないときは生フィルム同様冷暗所に保存し、それが長期にわたるときは生フィルム同様に乾燥剤(シリカゲル=薬局にある)を同封し、プラスチックケースなどに密封して冷蔵庫で保存しておく方がよい。


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