デジタル画像の出力
デジタル画像がたとえばRGBの256階調のデータの集まりであることは前に説明しました。では、そのデータは実際にどのように出力されるのでしょうか。
CRTでは前に説明したようにモニタ上の画素の蛍光体に電子銃があたりその電子銃の強さによって蛍光体の発光する明るさが変化してそのデータを再現します。最近急速に普及してきた液晶モニタでは液晶の一画素にかける電圧を画像データに対応させて変えることによりその明るさが変化して画像を作ります。
プリンターではどうでしょうか。プリンターにもいろいろな種類があります。いまもっとも写真画質であるプリンターといえば、やはりフジのピクトログラフィーですね。なんといっても銀塩方式です。ピクトログラフィーはデジタルデータに応じてレーザービームの光量を変えて印画紙に露光します。400dpiで記録しますが、レーザーの光量によってデータに応じた濃度で発色させることができます。
ビデオプリンターやカラープルーファープリンターとしてよく用いられる昇華型プリンターは専用紙とインクリボンにかける熱量を一画素のデータに応じて変え、濃度を記録しています。熱量に応じて紙に付着するインクの量が変化します。プリクラもこのタイプです。先のピクトロもそうですが、この昇華型プリンターは階調表現が非常にすばらしい為、特に写真画像の再現が優れています。
また、デザインオフィスや最近はコンビニでも見かけるカラーコピーと同じしくみのトナー方式のカラーページプリンターはほとんどのものがやはりレーザーで記録しています。しかしピクトログラフィーや昇華型とは違いデータに応じてレーザーが記録する面積を変えることによってデータの濃度を再現しているものがほとんどです。つまり、データの濃度情報に対して濃度ではなくトナーをのせる面積を変えることにより画像を形成しています。
さて、いままで述べてきたものは、デジタル画像のデータに応じてそれぞれの方法で一画素の濃度(あるいは面積を変えることにより濃度)を変えて画像をつくっています。しかし、プリンターの中には一画素の濃度を変えられないものや、変えられても数階調であるものもあります。たとえば、インクジェットプリンターがそうです。
インクジェットはノズルからインクの液滴をピエゾの圧力や熱による気泡によって紙に向かって飛翔させるわけですが、飛翔するインクの大きさはそんなに自由には変えることはできません。白黒のページプリンターの場合は方式は先のカラーコピータイプを同じなのですが、これは白黒プリンターとしてのスペックから一画素に対しては0か1かの2値プリンターとして作られているものが多いのです。このような白黒プリンターの場合もインクジェットプリンターと同様に一画素でその濃度を表すことはできません(できても数階調)。
このようなプリンターは階調(一画素の濃度データ)をドットのマトリックスを組んで表現します。たとえば4x4のドットであれば16階調が表現できるわけです。したがってデジタル画像の一画素に対してプリンターの数画素を割り当ててプリントアウトすることが必要になってきます。もちろん出力する画像の大きさによってはそのような割り当てができないことが多いので、そのような場合は元画像のデータの数画素の総合的は濃度をプリンターの数画素で表すことになります。
写真画質に限りなく近づいてきたインクジェット方式の最近の高画質化は、ノズル等の技術向上とともに階調表現などの画像処理技術の飛躍的進歩によって達成されています。もちろん、実際には上に述べたような単純なマトリックスではありません。各社、インクジェットプリンターのドライバーには非常に大きな力をいれて開発しています。写真画質にとって階調表現はもっとも大切なファクターなのです。
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