色の暖冷感
色によって暖かく感じられたり、冷たく感じられたりする。色温度のところで説明したように、色温度の高い光は青っぽく、色温度の低い光は赤っぽい。だから、物理的にいえば青が高温、赤が低温の光なのだが、われわれの温度感覚つまり暖冷感はその逆であり、誰しも赤は暖かく、青は冷たく感じられる。これは暖かいたき火からくる光は赤く暖かく、青空を反映した水は冷たい、といった連想からくるものといえようが、このような色の暖冷感は色環上では図6ー1のように、赤を含む半円つまり黄、黄赤、赤は暖かい感じを与える暖色系であり、反対側の青を含む半円つまり、青緑、青、青紫は冷感を与える寒色系として分類され、その中間にある黄緑と紫はどちらでもない中庸な感じを与える暖冷感のない色とされている。
こういった色の暖冷感は、カラー写真でも配色およびその全体色調(画面全体にある色をまぜたときの色調)を考えるうえに、かなり重要な要素になる。コマーシャルでは、ストーブとクーラーの広告には例外なく前者は赤系統、後者は青系統が主要色に用いられ、またカレンダーでも季節感をだすために、用いられる写真の全体色調が考慮されたりする。
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