分光分布曲線
光源の色がどのような色特性をもっているか、また物体の色がどのような色なのかを物理的に正確にとらえるには、もうすでに各所で用いてきたような分光グラフが用いられる。あらためて説明すると、このグラフは光の波長を横軸にとり、縦軸に強度(光源色の場合は比エネルギー、反射色の場合は反射率、透過色の場合は透過率)をとって曲線で示されるわけだが、測定波長範囲は380nmから780nmまでの場合もあり、必要に応じて紫外線部、赤外線部にわたって示される場合もあるが、一般的には400nmから700nmの範囲で示される場合が多い。測定波長間隔は10nmおき、あるいは5nm間隔であり、測定値をプロットした点を結ぶことによって曲線が得られる。自記分光光度計と呼ばれる装置では、測定と同時にグラフ上に自動的に曲線が描かれる。

光源色の場合は、たとえば555nmを100として、これに対する各波長光の相対的なエネルギー比が測定される。また物体色は、色紙などの反射色については標準白色面(酸化マグネシウムの蒸着面など)を測定基準として使用して、その反射光の強さを100%とし、それに対する測定色からの比反射率を波長別に測定してグラフにされる。 また、フィルターのような透過色の場合は、空気、蒸留水などを測定基準として各波長ごとの透過率が測定され、分光比透過率曲線、または分光比吸収率曲線あるいは分光濃度曲線として表示される。
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