色をあらわす方法
われわれの一般の日常生活では、言葉でもって色をあらわすのが普通である。色名帳や印刷の色見本を持ち出すようになると、かなり職業的であって厳密な方である。カラー写真でも、10Yほど強いとか弱いとかいうことがわかる人は、日常的にかなり厳密なカラー撮影をやっている人とか、カラープリントの経験があるとか、ともかくCC(CP)フィルターをよく知っている人に限られる。

カラー写真の色は、YMCの三つの色画像によってできていることもあって、色の強弱の程度はCCフィルターであらわすのがもっとも適していると思うので、筆者の提案も最後にあえて紹介させて貰うことにするが、色のあらわし方の最初に耳なれないCIEの表色法をとりあげたたのはCIE表色法の測色原理が、光と、色(物体)と、それに眼という、通常の色にとって不可欠の三要素をもとにしているからである。そして、このうち”眼”という要素と”カラーフィルム”におきかえれば、それがそっくりそのままカラーフィルムの感じ方にあてはまり、従来のシステムのなかではもっともカラー写真的な表色法といってよいと思うからである。つまり、色は光によって、物体によって、また眼(またはフィルム)によって変わり、そのどれかが変わっても色は変わるという”色”の特性を、もっともよくあらわしているからである。


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