虹、シャボン玉、コーティングの色ほか
一般的な物体は、いまいったような物質がもつ波長的な光の吸収作用によって生じるわけだが、それ以外の現象によって色をあらわしている場合も多い。

晴れた日の青空や夕方の太陽の色は、光の散乱の影響であることはすでに述べたとおりだが、雨上がりの空にかいまみられる虹も大気中の水滴によって、プリズムの場合と同様に光が分布されるために生じ、またあやしく輝くダイヤモンドの色も同様に、光の分散による。

また、光はきわめて薄い膜に入射すると、膜の表面と底面で反射する光が互いに干渉しあって、ある光は強められ、ある光は弱められてさまざまな色が生じる。シャボン玉もその一例だが、カメラレンズの表面に施してあるコーティングの色も、光の干渉によって生じている色である。そのほか、昆虫類には光の散乱や干渉、その他特殊な色のあらわし方をしている色が多いとされる。
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