CCDセンサーの仕組み

デジタルカメラが世に現れたのは80年代初期にソニーから発売されたマビカのようですが、実際に普及し始めたのは、なんといっても1994年のカシオから発売されたQV-10の出現からです。QV-10は25万画素ではありましたが、背面にカラー液晶を積み、現在の主流となっているデジカメの原形ともいえますね。

デジタルカメラの画像入力はいうまでもなくCCDセンサーによっておこなわれています。銀塩カメラの場合は文字どおりハロゲン化銀の感光性を利用しカプラーが発色して画像をつくりますが、デジタルカメラではハロゲン化銀の役目をするのはCCDセンサーの中のホトダイオードです。ホトダイオードが光を電荷に変換してCCDセンサーは画素ごとの電荷を取り出して画像情報をして送り出すわけです。

CCDセンサーには1画素に応じた受光部が2次元に配列しています。例えば130万画素のCCDセンサーであれば1280X1024ですが、これだけの画素にそれぞれ受光部としてホトダイオードが配置されています。このホトダイオードの上にはマイクロレンズが作られており、やってくる光を集光してホトダイオードに効率よく伝えています。

ホトダイオードでは光電効果という現象を利用して光が電荷に変換されます。光電効果というとアインシュタインが発見した半導体に光と当てると真空中に電子が放出される外部光電効果と半導体のpn接合に光が当たると起電力が発生する内部光電効果(光起電力効果)がありますが、ホトダイオードでは後者を利用しています。

さて、ホトダイオードで光の強さに応じて発生した電荷をCCDセンサーから外部へ出力しなくてはなりませんが、この役目を担っているのがCCDなのです。ややこしいのですが、「CCDセンサー」というのはホトダイオードとそれに近接して「CCDという電荷転送素子」を備えたデバイスを「CCDセンサー」というのです。もちろん固体撮像素子というのは様々な方式がありますが、現在デジカメで使われているものはほとんどこの方式のCCDセンサー(IT-CCD、インタライン転送CCD)です。

CCDはcharge coupled device、電荷結合素子のことですが、半導体の上に絶縁体を介して電極を多数配列させたものです。こんな構成で電極にあるパターンの駆動電圧を印加すると、半導体に蓄積された電荷を移動させることができます。

右図はCCDセンサーのイメージ図です。黄色のホトダイオード1つとその隣接する垂直転送CCDが一画素の相当します。光を受けてホトダイオードで発生された電荷は右図の矢印に示すように、数画素の電荷を垂直に転送して、そしてさらに水平方向に転送して出力するわけです。

CCDセンサーには他にオンチップカラーフィルム、遮光膜などが設けられていますが、おおざっぱにいうと以上のような構成になっています。
それにしても、CCDというのはこんな構成の画素が数十万個集まっているんですからすごいものです。


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